面が良いから仕方ない! | ナノ

お前はお呼びでない

調子に乗ったら痛い目を見る。よく分かんだね。良い子は真似しちゃダメだよ!!
はい、おしおきと称して焦凍くんを倍返しのつもりで襲ったら3倍くらいになって帰ってきました苗字名前です。いやーすごかった。何をとは言わないけどとりあえずすごかったわ。
まあわたしが元来えっちなのもあるかもしれないけど、確実に焦凍くんのせいでもっとえっちになってしまっているんだわ。だからもうおしおきだ!!!仕返しだ!!!ってなって襲ったところまでは良かったんだけどね・・・
実際めちゃくちゃ恥ずかしかったけどハイになれば怖いもんはなかった。えっちな顔面国宝を拝むこともできたしね・・・うんうん。あの顔は良かったと思います。自分が攻めになった気分だった。焦凍くんが受けも案外あり・・・?と思ったけどわたしのなかでは攻めなんだよなあとわたしとわたしが左右を巡って喧嘩をしそうにもなりました。どっちかって言うと左右固定派・・・いや場合によるか・・・決意が揺らぐえっちなお顔をされていました。現場からは以上です。

そんで見事にひっくり返されてあんあん言わされてしまったよ・・・彼は宣言通りあの後3回しました。え?!装填数2発じゃなかったの?!?!絶倫だったの?!?!ってなったお(白目)抜かないで3発じゃなかっただけ良いとしようね。というかなかに出されちゃったらそれこそアレじゃん?可能性的にはね・・・アレじゃん?!そこはちゃんと理性残してくれてたのはよかったよ、でもお腹も背中も出されたものでどろっどろだった・・・もちろんシーツもどろっどろになったよ当たり前じゃん。焦凍くんとそういうことするようになってからシーツの洗濯回数増えたわ!!!もちろん焦凍くんもな!!!というかわたしも悪かったけどまたゴム無しでしちゃったし!!!もう!!!ベッドサイドにゴム(焦凍くんが箱で持ってきて置いてる(???))あるんだから使ってくれてもいいんだよ!!!生でするの味しめないで!!!外に出せばいいってもんじゃない!!!そりゃわたしだって生の方が気持ちいいけどね!!!!アハハ

焦凍くんて言葉責めしたり言わせたりするの結構好きだよね・・・3回してる時もめっちゃ色々言われたし言わされたよ・・・でもその時の顔がめっっっちゃえっちだったから許せ・・・いや許せないよ!!!あぶね!!流されるところだったわ!!!卑猥なこと言わせやがって!!名前ちゃんは純新無垢でうってるんだぞ!!は?どこがって?!うるさい!!うるさいやい!!!

というか激しすぎて最後は気を失いました。はい。気がついたら早朝3時半でした。やっぱりがっちりホールドされてて、めっちゃツヤツヤな顔で横で寝てましたよ顔面国宝さんは。バブみの強いベビーフェイスがツヤッツヤ。そりゃ合計で4回もしたらツヤツヤなるわ。こっちは足腰痛すぎてげっそりだけどな。喘ぎすぎて声も出んわ!!ガッサガサすぎてどこのオカマかと思うくらいガサガサしてたわ!!というかぐちゃぐちゃのまま寝たらしく2人ともぐちゃぐちゃのカピカピよ。最悪!!起きた時間が早かったからばぶちゃん叩き起してすぐシャワーに洗濯物だよ!!!ベッドから降りたら腰が痛すぎて腰砕けになり歩けなかったからまた米俵だっこしてもらって風呂場に連れてってもらいました。誰にも会わなすぎてわたしたち隠密行動うますぎね??ってなった。もちろん風呂は別々に入りましたよ!!ええ!!一緒に入ろうとする変態おっぱい星人をなんとかいなしてね!!

まあ腐ってもヒーロー科なので体力はそこら辺の女子よりあるんだ。気力もね。あと痛みにも強いと思う。でも学校の日は手加減しろよ!!!!お前だけツヤツヤしやがって!!ばかとどしょ!!!変態!!!絶倫!!!面が良い!!!こっそりリカバリーガールのところ行ったの内緒ね・・・。リカバリーガールも可哀想な目でわたしのことみてたわ・・・。「愛されてんのはいいけど程々にって言っときな」って言われた。あ、愛されてる?!愛されてないよ!!愛されてない!!練習の恋人だもん!・・・言ってて悲しくなってきたわ、この話やめよ。

この日は焦凍くんとの撮影だったんだけど、撮影って思い出してから焦凍くんに付けたキスマークに戦慄した。うわ、わたし、やっちまった・・・!!自分でつけるなとか言っておいてつけちゃった・・・!!!と真っ青になったけどとりあえず衣装は首元までガッツリ隠れるやつだからよかった・・・良かったのか・・・?着替え気をつけてよ・・・!!って戦々恐々しながら言ったらニヤッと笑ったからうわ面が良いってなったけど、そうじゃないから!!笑って誤魔化そうとするな!!
そうして王子様ルックの焦凍くんと撮影したわけです。それが1週間前ね。ごめんね語り長くて。



「轟くーん!!こっち向いて〜!」
「あんなに王子様だったのに実物かわいすぎる〜!」
「轟くんて彼女いるのかなあ?立候補しようかなあ」

なんで!!いつかの体育祭前みたいな廊下になってんねん!!!!あの撮影は控えめに言っても焦凍くんはめちゃくちゃ王子様で、一緒に撮ってるだけできゅんきゅんしてヤバかった。だからって、こうなること想像できるか?!凄すぎ!!!面が良すぎるのも考えものじゃない?!そして廊下を気にせずカバンに荷物詰めてる焦凍くん強!!

「オイオイなんで轟ばっかりなんだよォ!!オイラだって最高にかっこよかったじゃねぇか!!」
「次元が違うでしょ、次元が」

血涙を流している峰田を響香ちゃんがバッサリ切った。そうだよ残念だけど顔面国宝とは天と地程の差があるよいやー遺伝子って残酷ね

「というか校内に張り出されて投票とは言ってたけど、反響強すぎる!」
「他の学年の人達のもめっちゃかっこよかったり可愛かったりしたねー!!私はもちろん、私と尾白くんペアに投票したよ!ねー尾白くん!目指せ金一封!」
「はは・・・」

例年投票はバラけるらしいけど、今年はこれは焦凍くんが優勝確実じゃね・・・?!ってくらい反響凄い。休み時間の度に年上のお姉様や違うクラスの子達が見に来たり呼び出したりしてる。焦凍くん忙しいね・・・でも本人あんまりわかってないのかケロッとしてんのウケる。付き合うってどこにだ?って素で言いそう。だって轟焦凍だもんね!!

「それよりよォ!!!苗字!!」
「うわ峰田湧いて出てこないで」
「苗字とバクゴーのあの写真は何なんだよ?!?!仰け反った首筋に噛み付こうとしてる写真だよォ!!!あれは本当に噛み付いたのか?!?!バクゴーなんて羨ましいポージングで撮ってんだよ!!!!入ってんだろアレ!!!」
「いや入ってないから!!!普通に考えて!!」
「峰田ちゃん下品にもほどがあるわ」
「苗字・・・!!オイラとも撮ろう・・・!!あのくらいえっちな写真をよォ・・・!!!」

手をワキワキしながらハアハアして近づいてくる峰田本当にヒーロー目指してんの?!ってくらいヤバい顔してる!!梅雨ちゃんが舌パンチしてくれてるけど全然めげない!!
そう、私と爆豪くんの写真はまあ撮影の様子でわかってた通り、噛み付くようなポージングの写真になりました。実際噛まれてたけど噛み付く前のギリの写真になったからとりあえず大丈夫!なにが?わからん!!
でも確実にえっちな雰囲気が出てて死ぬほど恥ずかしいし健全な高校生がこんな写真撮っていいのか?!それを貼り出していいのか?!って抗議したけどミッドナイトみたいなヒーローもいるからと一蹴にされた。いいんか雄英高校・・・。いいんだ・・・。

「でも名前とバクゴーの写真見てるこっちが恥ずかしかった!で、恋とか生まれた?!」
「三奈ちゃんブレないな」
「でもあんなにラブラブな写真だもん生まれたよね?!生まれなくても距離急接近でしょ?!」
「生まれてないし接近してない!!もうなんで爆豪くんさっさと帰っちゃったの?!」

この轟焦凍を見たい女の波をかき分けて帰る姿はやっぱり体育祭前みたいな感じだったわ!!メンタルが強い!!むしろついでとばかりに纒わり付く女を睨み倒してた。でもワンタッチしようとする女子のほうが強すぎる。

「轟くん。わたし3年の・・・だけど、写真みてファンになっちゃった。あ、でも体育祭の時から気になってたの。」
「はあ」
「これからも応援してるね。ヒーロー科大変だろうけど頑張ってね」
「ありがとうございます」

帰ろうとした焦凍くんに3年の先輩が話しかけてる。うわあの先輩めっちゃかわいい・・・!!めっちゃ綺麗だし・・・!!目元のほくろエッロ!胸でか!!あ峰田視点みたいになってしまったけどわたしもつい人のおっぱいとか見ちゃうからしかたないね。爆乳くん参照。
おっぱい星人の焦凍くんも絶対見てるでしょ!!

「轟ィ・・・!!羨ましすぎる・・・・・・!! 」

峰田の血涙ヤバすぎるな




「苗字」
「轟くん、どうしたの?」
「さっき相澤先生にあったんだが、苗字だけプリント出てないから出せって伝言」
「あ、忘れてた・・・。伝書鳩ありがとうね」
「俺はハトじゃねぇぞ」
「うん・・・そうだね・・・」

連日の轟フィーバーもなりをひそめた頃、やっとA組に平和が訪れたとみんな肩を撫で下ろしていた。ずーっと通常運転だった焦凍くん以外ね。すげえよ。
ちらりと焦凍くんを見ると首を傾げたあとふんわりと笑った。
やめろ!!!!面が良いんだから!!!!そうやって笑われるときゅんきゅんしちゃうんだよ!!!えっちの時のえっちな顔とか雄々しい顔も心臓にギャンッてくるけど、こういう笑顔はもっとダメなんだよ!!!

「う、」
「・・・名前、今日」

すぐ近くに人がいないことを確認して小さい声で名前を呼んでくる焦凍くん。うわ声がちょっと吐息混じりじゃん顔がめっちゃ優しいじゃん今日何お部屋くる!?お部屋行く?!りんごジュースを嗜む会する!?薄い本鑑賞会?!あっそっと手が伸びてこようとするダメだよここ廊下だよ焦凍く

「轟くん」
「・・・どうも」

横から声が聞こえて伸びかけた手が止まった。およ、この声は・・・うわ美人の先輩!!
横見たらあのほくろとおっぱいがセクシーな3年の美人な先輩いた!!なんで1年の廊下に!!まだ焦凍くん見に来たんか?!

「ちょうど廊下通ったら居たから声掛けちゃった」
「はあ」
「授業どう?1年生っていまどこらへんやってるんだろう。あ、最近敵とかで大変だから例年通りじゃないのかな」

なんかペラペラ喋りだしてんな・・・焦凍くんもはあ、とかまあ、とかしか言わんじゃん。そりゃなんか答えづらい質問してきてるし。あとなんか自分語りも少し入ってるなあ。まあ美人だから自分のこと話しててもそっか〜〜って周りは流せるか。
というかさ・・・さっきから焦凍くんの横にいるわたしのことガン無視なんだけど・・・?視界にも入ってないんだけど・・・え・・・?わたしとおるちゃんと同じ個性だった!?いつの間に?!個性届け出さなきゃならないじゃん!

「それで、」

あ、先輩こっちチラッと見た。・・・と思ったらなんか笑われたんだけど?!?!え?!めちゃくちゃ下に見てますみたいな笑い方だったんだけど?!いや確かに下だけどね?!

「あら、あなた轟くんとペアだった子ね」
「あ、はあ、そうです」
「あなたも、かわいいのね」

まあわたしの足元にも及びませんけど?
って副音声聞こえますがな!!!!!!!隠せや!!!もっと!!!年下格下の女子威嚇すんな!!
え?威嚇?

「あ、ありが」
「それでね轟くん」

無視・・・!!!!あからさまな無視・・・!!
これは、これはアレだ・・・!!
この人、焦凍くんのこと、ガチで狙ってるんだ・・・!!!!
ピシャーーン!と背後で雷が落ちる音がした!!





「轟くん!やっほー!」
「ああ、こんちは」
「今日調理実習あったんだ。3年にもなって調理実習とかどう思う?」
「・・・特には」
「絶対3年でもやることじゃないよね。それで、これ作ったフィナンシェ。よかったら食べてくれる?」


相変わらずあの3年の先輩よくくる・・・!放課後になったらかなりの確率で来てる・・・!!しかもすぐに来るから絶対焦凍くんいるしというかみんな教室から出る前からくる!早!!ちゃんとHR受けてる?!ここまで何できてんの?!自転車?!バイク?!

「クソォ・・・!轟ィ・・・!!なんなんだよ・・・!あのめちゃくちゃ綺麗な先輩マジで羨ましすぎる・・・!!そして目元のほくろがエロい・・・!!」
「マジでヤバイよな・・・!あんなに美人な先輩そうそういねーよ・・・!轟だって絶対内心うはうはだって!」

峰田と上鳴が先輩のこといやらしい目でガン見しててドン引きだよ・・・!いや確かに綺麗で他の追随を許さないくらいに美人だけども・・・!
焦凍くんも満更でもないんじゃないの??あんなおっぱい大きいしおっぱい星人なんだから絶対揉みたいとか思ってるじゃん・・・。う、なんだよこのモヤモヤは!!!
というか!!焦凍くんは爆豪くんが好きなんだから先輩も土俵には立てないんだからな!!!そうだよ!!

「名前ちゃん大丈夫かしら?」
「梅雨ちゃ!え、な、なにが?」
「ケロ、元気がないような気がしたのよ」
「そんなことないよ!!元気元気!元気100倍かれーぱんまんだよ!!」
「カレーなのね」

梅雨ちゃんが心配そうに声掛けてくれたけどわたしは大丈夫だよ!!ていうかなんで元気ないと思ったん!?元気なくなる要素なくね??でも心配してくれる梅雨ちゃんマジ天使

そうだよ別に焦凍くんが誰と何しても関係ないじゃん!!焦凍くんが先輩のおっぱい見てても関係ないじゃん!!別に恋人でも何でもないし!!ただのキューピッドだし!!焦凍くんの好きな相手が変わるならそれを応援するだけじゃん!!推しなんだから!!

「ぐえ」

なんかぐるぐる考えてたら首に腕が回ってきてギュッとしまった。ぐ、ぐるじい!!!
この容赦のなさは・・・!

「ば、ばぐごぐ」
「けーるぞ」
「じまっでる・・・」

案の定爆豪くんが首を絞めてた。ぐるじぃ・・・!!容赦ない・・・!あっでも爆豪くんの甘い香りするわいい匂い・・・じゃなくて!

「あー!またベタベタしてる!!」
「うぐ、とおるちゃ」
「やっぱりバクゴーと名前付き合ってんの?!そうなんだよね?!急接近したんでしょ?!だって名前バクゴーのこと好きなんだよね?!」
「マシンガン・・・!!!ちが、」
「ああ?」

腕で首締められて抱き抱えられたままズルズル引き摺られているとキャッキャしたとおるちゃんと三奈ちゃんが獲物を見つけた目をして近づいてきた・・・!お前ら・・・!マジでそういう話こじつけるの好きだな・・・!!
爆豪くんも言ってやってよ!!!付き合ってないって!!!

「ペットが飼い主のこと好きなのは当たり前だろーが」

だからペットじゃねぇええええええ!!!!
なんでそんな凶悪な笑顔で言ってんだばか!!!ばかごう!!ほら女子が騒いでんじゃねーか!!!

「なァ名前チャン。俺の事だぁい好きなもんなァ?」
「ちが、」
「ああ?!」
「ヒィッ・・・ダイシュキでしゅ・・・」

ありえねえ!!と否定しようと思ったら悪鬼羅刹のような顔で凄まれてしまったので心臓がキュッとなって冷や汗がダラッダラになりました。言わないと・・・殺される・・・!!本能が告げてる!!蛇に睨まれた蛙・・・!!わたしは・・・蛙・・・!蛙・・・?梅雨ちゃん・・・?梅雨ちゃんとおそろい?!?!それは嬉しい!!!(現実逃避)

「だってよォ!折角邪魔者がいねぇんだ仲良くやろうや」

何その大きな声!?邪魔者って誰?!ほらなんか男子すごい顔してるよ!?誰もわたしなんて興味ないから!!こんなクソ痴女!!あ自分で痴女言っちゃったわ違うよ痴女じゃないよちょっとえっちな女子高生なだけだから

「オイオイオイバクゴー!!!おま・・・マジで苗字とイチャイチャにゃんにゃんするつもりか?!命知らずかよ!!オイラも混ぜろ!!」
「峰田ブレねぇな」
「上鳴だって女子とイチャイチャしたいだろ?!」
「いや、まあ、いや・・・俺は命惜しいから・・・!」

何?!お前はら何に命狙われてんの?!?!女子とイチャつくと誰かに命取られんの?!雄英高校恋愛禁止だったっけ?!違うよね?!ちっさい学校じゃないもんね?!

「オラさっさと歩けや」
「ムグゥ、歩くから、首を、ウッ」

首を絞められたままどんどんドアの方に歩いて行く!あ、カバン持ってくれてる優しいとこあるじゃん・・・じゃなくて!!首絞めてる人が優しいわけねぇだろうが!!

「邪魔」
「あら、ごめんなさいね」

ドアのところにいた先輩に邪魔って言った・・・!!おい先輩だぞ!!年上だぞ!!先輩と焦凍くんを押し退けるようにずんずん歩く爆豪くんにもれなく引きずられていく。あ、焦凍くん

「精々仲良くすんだな」
「仲良くだって、私たち仲良く見えるのかな?」
「・・・」

浮き足立った声で先輩が焦凍くんに話しかけてるけど、焦凍くんなんも返事しないじゃん。というかこっちみてるし。爆豪くんに引きずられていくわたしに嫉妬か??ん??わたしは別に焦凍くんが誰とイチャイチャしてても気にしてないし。気にしてないもん。好きにしたらいいじゃん!!わたしは本物の恋人じゃないもん!!!



結局靴を履き替えるまで引きずられて、開放された・・・!と思ったら今度は靴を履き替えた途端首根っこ引っ掴まれてまたずるずる引きずられています。寮まで変な体勢で歩くの大変だっんだけど?!ペットの散歩か?!散歩のつもりかよ?!散歩嫌がる犬みたいになってるのを無理やり引きずってる気分か?!

「わっふ!!」

寮に着いたと思ったら共有スペースのソファに投げられたんだが・・・!!柔らかくてよかった・・・!!これが本物の犬だったら虐待で動物愛護団体に訴えられるぞ!!!

「も、爆豪くん優しくして!!」
「十分優しいだろうが」

ポイッとカバンを投げられたと思ったらどっか行ってる。あれ、キッチンか?というか襟伸びてないかな??

「ギャッ!」
「うるせぇぞくそ犬」
「冷たくてビックリしたで・・・え、アイス?くれるの??」

よっこいしょと座り直して襟とか髪のチェックしてたら急に首にひんやりしたものが当たった!!びっくりするじゃん!!!何かと思ったらアイス・・・!え?爆豪くんアイス・・・?え?!くれる?!くれるの?!

「餌付け」
「ああ・・・そうすか・・・」

受け取ったらほんとに餌付けになっちゃうけどめっちゃ好きなアイスだから背に腹はかえられぬ・・・!!食べたい・・・!!くれるって言うんだから、貰う・・・!貰えるもんは貰う・・・!!
バリッとパッケージを開けてると隣にドサァッと爆豪くん座ってきた。あ、もう食べてるじゃん!!自分だけ先にゴミ捨てたから来たな・・・!

「お、おいしい・・・!!」
「俺が選んでんだ当たり前だろーが」
「そうですね・・・!ありがとう!!おいしい!!」

このチョコのアイス美味しいけど高いからあんまり買わないんだよね・・・!腐女子は投資するもんが多くて貧乏だからそんなところケチっちゃうわ。だからりんごジュースも安いやつ・・・飲めればいいのよ。りんごを味わえればね

「ん・・・?なに・・・?か、返さないよ?!もう食べてるもん!」
「・・・」

ジッ・・・と横から視線を感じてチラッとそっちを見ると爆豪くんが見てた。いや爆豪くんしか居ないんだけどね!!みんなまだ帰ってこないし!!
今更アイスあげたこと後悔してる?!ぜってー返さねーかんな!!!

「チョコついてる。ガキかよ」
「えっどこ、」

ついてる?!やだ恥ずかしい!!
拭おうとした瞬間手を掴まれて、爆豪くんの顔が近づいてきたと思ったら口の端をべろーっとされて
次いで口に柔らかい感触。めっちゃ至近距離で目ぇあってんね。離れたと思ったら口もべろーっとされた。
え?

「ばぁか」

アイスを食べ終わったらしい爆豪くんはわたしの髪をぐちゃっと混ぜてスタスタと部屋に戻って行った。


は?







「あら、あなた」
「はい・・・?こ、こんにちは」
「こんにちは」

ぼへーっと廊下を歩いていたら向かいから声かけられてだれだ?と思ったら例の3年の先輩だった。この人は相変わらず焦凍くんにベッタリしてるよなあ。焦凍くんといないとこ初めて見たわ
めちゃくちゃ見下してますみたいな視線来るけどなんでそんな親の敵みたいに見てくるねん!!

「えっと、」
「あなたなんて轟くんに不釣り合いよ」
「めっちゃ急」
「一緒に写真撮ったからって浮かれないでね」
「はあ・・・」
「あんなにかっこよくてかわいくて王子さまみたいな轟くん恋愛のれの字も知らなそう。わたしが教えてあげなきゃ」

いやあいつど変態だから。おっぱい星人でペロリストでどこでもキスしてくるし絶倫だしドSだから。恋愛のれの字どころかシモに関してはプロだから!!僕えっちなことは分かりませんみたいな顔してるけどえっちなことしかわかってねぇから!!!

「あなたには粗暴な爆豪くんがお似合いよ。」
「爆豪くんの言われ様よ」
「だから私か轟くんと話してる時に嫉妬に塗れた目で見てくるのやめてくれない?」
「・・・は?、」
「不相応な恋はやめろってこと」

じゃあちゃんと警告したからねー。とわたしの肩を叩いて通り過ぎて行った。

いや・・・今それどころじゃないんだわ・・・。あんたが焦凍くんを足止めしてるせいかどうかわからんけど毎日爆豪くんに連行されてるんだわ。散歩だってペットの。甲斐甲斐しい飼い主じゃん。ってちがう!!!梅雨ちゃんとだって帰りたいのに爆豪くんにサッと襟掴まれて引きずられる!!廊下で相澤先生にあって助けを求めても「何してんだ」「ペットの散歩」「そうか」で終わるから。
いやそうかじゃねーよ!!!何納得してんだよ!!!そんなにわたしは犬に見える?!ねぇ!!
わたしの個性って犬だった・・・?!知らんかったー!!
わたしめっちゃ複合個性じゃん!!顔から火が出るのと蛙と犬と!!あ、自分のホントの個性忘れてたわ。まあこれは大したもんじゃないから気にしなくていいよ

じゃなくて!寮に戻ってからだよ!!!バフウッってソファに投げられたと思ったらアイスくれる。そして受け取っちゃう。餌付けされてる・・・!!!と思いながらもアイスを食べる手が止めらんねぇんだ・・・!アイスに罪はねぇんだよ!!わかれよ!!
でも前のことがあったから警戒してるんだけどキ、キスされることはとりあえずないです。警戒してるんで!!でも髪手櫛で撫でられたりスマホのゲームアプリを対戦したりしてる。あれ・・・・・・マジでペットの世話じゃん・・・・・・毛並みを整えて遊んであげてるとかマジでペットの世話・・・。
でもみんなが帰ってくるとパッと部屋に戻っちゃう。猫かよ

「ほんと、それどころじゃないんだわ・・・」

爆豪くんをやり過ごすので大変なんだよ。だから別に焦凍くんが誰といても関係ないんだよ。
焦凍くんがあの先輩と話しててもちっとも痛くなんてないし。悲しくなんてないし。
嫉妬なんかしてないし。もっとわたしと喋れとか思ってないし。爆豪くんが好きなら爆豪くんとくっつけばいいし、先輩が好きになったんなら先輩とくっつけばいいし。
だって恋人じゃないし。あんな目で見られてても、あの腕で抱かれてても、熱の篭った声で呼ばれてても。
わたしは本物じゃないんだから。
だから、好きじゃないってば。

焦凍くんなんか、好きじゃないって。




『次回予告!』
名前です。ごめんね今回えっちしなくて。え?メタ?気にしないで。
焦凍くんとわたしってどういう関係だったっけ。なんか考えてもわかんないや。
でもこれギャグエロラブコメだからシリアスなんてすぐぶっ飛んでいくって。エロは世界を救う。わかんだね。
このお話はもうちょっとだけ続くんじゃ。

次回!「選ばれたのは綾鷹でした」デュエルスタンバイ!

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