2.5 SSS | ナノ

恋するピエトロ / AoU




「……………」
「……(すっげえガン見されてる俺…………)」
「ナマエ?どうしたのそんな思いつめた顔して」
「あ、ナターシャ。……いや、なんか、さっきからすごい視線を感じるんだ」
「視線を感じるっていうかガン見されてるけど」
「うんだよな。あいつ、確か新入りだったっけ?」
「そう、マキシモフ兄妹よ」
「マキシモフ……兄妹なんだ」
「あなたを熱い視線で見つめてるのは兄のピエトロのほうね、…彼すごいシスコンなのよ」
「……俺妹さんになんかした??」


「なああんた」
「(話しかけられた)俺に何か?」
「名前、」
「名前?」
「…名前、なんていうんだ」
「俺の?…ナマエだけど。あ、そういえば前々から見かけてたけど、こうやって話すの初めてだな。よろしく。ピエトロ?だっけ」
「、俺の名前知ってたのか」
「ああ、報告書で見た(ほんとはナターシャに教えてもらったけど)」
「ふうん、……ナマエか。これから世話になるよ、色々と」
「お、おう(意味深な……)」
「ピエトロ?そんなところで何してるの、訓練は?…あ、貴方は」
「あ、どうも、ナマエですよろしく」
「ナマエね、よく知ってるわ。わたしはワンダ。兄をどうぞよろしくね」
「へえ、ピエトロってお兄ちゃんなんだ」
「12分だけね」
「12分だけな」
「おいナマエ、ちょっといいか?」
「クリント」
「話がある」
「分かった、じゃあ、俺はこれで。また会ったらその時はよろしくな」
「ええ、また」


「…………で?」
「話しかけた」
「……もうピエトロ、全然だめじゃない」
「ちゃんと名前も聞いた」
「名前しか聞いてないのね」
「……………」
「…(ナマエと話をしただけでこれなんだから、一体いつになったらアプローチかけれるのかしら、先が長いわ)」

ナマエと話ができて嬉しくてソワソワするピエトロ兄。



「お前あいつらと仲良いのか?」
「あいつら?ってああ、マキシモフ兄妹か、実はさっき初めて話したんだ。いやあ近くで見ると中々顔面偏差値高いな〜あはは」
「………」
「……なんだよそのバカを見るような目つきは。黙るなよ気まずいだろ」
「…ナマエ、気づいてるよな?ピエトロが、」
「俺のことガン見してるって?それはさすがに気づいてるけど、あれだろ?妹に手を出すなっていう牽制的な」
「………」
「…だからなんで黙るんだよ!」
「…あーもう、あれだ、…本っ当に馬鹿野郎だなお前」
「クリントお前それをわざわざ言うために俺を呼び出したの?!」



「おいおっさん!邪魔すんなって言っただろ!」
「あーピエトロ、…ナマエは、あいつは中々手強いぞ」
「っ、…は?」
「前々から思ってたがあいつは色恋沙汰に関してはかなり鈍い。その上お前もこのザマだ。……先は長いな」
「おい、その憐れんだような目で俺を見るのはやめろ」




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