08:サンタのマグナム。


 大きな手が上下に動く度に、竿を伝わって落ちる我慢汁がグチュグチュと音をたてる。

 男同士だけに、感じるツボや力加減は言葉に出して伝えなくても分かるんだろう。
 戸田さんの見事なテクに、俺の身体は早くも陥落の気配を見せ始めていた。

「やぁあッ、……ソコ、ぁッ、駄目……!」
「こうやって揉むと玉も感じるだろ?」
「んっ、はぁ、あッ」

 後ろから俺を抱えて、緩急をつけた絶妙な力加減でペニスを扱きながら、戸田さんがもう片方の手で股間の袋をやわやわと揉んでくる。

 肩の上に顎を乗せられ、首筋に熱い吐息をかけられただけで、揉まれていた玉がキュッと引き締まり、戸田さんの手の中のモノが微かに震えた。

「ひぁ、あッ……ヒゲ、ちくちくする……っ」
「ヒゲが当たるのが感じるのか。もうビンビンだな」
「んん、ンッ……あ、やだぁっ!」

 無精髭が肌に与える小さな痛みが、何故かジワジワと甘い快感になって全身に広がっていく。

「あ、ぁッ、イキそ……イッちゃいそうです……!」
「いつでも出していいぞ」
「は、ぁっ、あぁッ」

 こんなの、恥ずかしい。

 男の手に扱かれてチンコを我慢汁まみれにして、玉まで揉まれていやらしい声を上げながら腰を動かしているなんて。

「戸田さん、……は、離して下さいっ」
「ここまできて止められる男がいるか」
「ッ、グチュグチュしちゃ、や……あぁっ、あ、ンッ」

 窓の外から微かな鈴の音が聞こえて、トナカイにこの恥態を見られているかもしれないと思い出した瞬間。
 恥ずかしさが快感を増幅させるきっかけとなって、張り詰めていたペニスは一気に熱を弾けさせたのだった。

「あッ!――あぁあ、ん、あっ!」

 根本から先端へ、ミルクを搾り取るように巧みな手つきで扱き上げられ、真っ赤に充血したペニスは生き物のように震えながら、小さな割れ目からピュクピュクと白濁液を飛ばす。

「ふ、ぁ……あッ」

 最後の一滴まで丁寧に精液を搾り取った戸田さんは、俺の首筋に優しいキスを落としながら、雄臭い汁でグショグショに濡れた指を尻肉の間に滑らせてきた。

「気持ち良かったか?」
「ん……。と、戸田さん」
「何だ」
「痛いことは、しないんですよね?」

 物凄いテクで気持ち良くイカせてもらったところまでは俺も酔っていたしすべて夢だと思えば忘れられる範囲の出来事かもしれないけど、今この流れでお尻を触られることについては、嫌な予感しかしない。

 不安に震える声で恐る恐る確認を取る俺に、男前サンタクロースはあっさり答えを返してくれた。

「大丈夫だ。俺は上手いから痛くしねえ」
「そういう問題ですか!?」

 もしかして、もしかしなくても、俺のケツを掘る気満々じゃないかこの人!

「おおお尻は嫌ですよ、戸田さん」

 後ろ向きに抱えられていた身体をひっくり返し、正面から戸田さんに抱き着くような体勢ですがると、密着した下半身に当たる戸田さんのブツがグッと体積を増したような気がした。

「さっきのは、良かっただろう?」
「それは……良かった、ですけど」

 チンコを扱かれるのとケツを掘られるのでは、訳が違う。

 何とか思い止まってもらおうと戸田さんを説得するつもりだったのに、優しいキスに口をふさがれてまた腰砕け状態になってしまった俺は、自分が何を言おうとしていたのかも忘れてしまった。

「絶対に、金井さんの気持ちいいことしかしねえ」
「痛く、しない……?」
「ああ。だから、コイツを受け入れてやってくれ」
「っ!」

 そう言って、サンタクロースが作業着のファスナーを開けて取り出したブツを目にして。
 俺は、敗北感と恐怖感に言葉を失った。

 ――デカい。
 そして、黒くて太い。

 ちょっと古い表現だけど、こういうのをマグナム級というんだろうか。
 戸田さんの極太ペニスに比べたら、俺のモノなんて余興程度の存在に思えてしまう。

 恵まれた体格に相応しいソレは、濃い茂みから顔を出して堂々と勃ち上がり、太い幹に走らせたグロテスクな血管をビクビクと震わせていた。



ROOM CUTE:O


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