通り名。


仲山主任と一緒にお気に入り時代劇『味噌黄門』を鑑賞中の松崎。


「昔の人って、呼び方が格好イイっス!」
「呼び方?」
「“六尺のテツ”とか“越中の辰三”とか。営業一課でも通り名で呼び合いたいっス!」
「例えばどんな呼び方だ」
「うーん。例えば…“窓際の課長”とかっスね」
「別の意味に聞こえてまずいんじゃねえか」
「あとは“坊主の外”に“眼鏡の池”とか」
「そのままだな」
「主任は“主任の仲山”で決まりっス!」」
「…それはもう通り名でも何でもねえだろ」
「はっ!“忘れちゃいけない係長”も入れておかなきゃっスね!」
「……。で、お前は何なんだ」
「恥ずかしながらっ!“黒マラの松”って呼んで欲しいっス!」
「自分がそう呼ばれてえだけか!」


黒マラの松は今日も元気一杯です。



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