物思い。


安藤と小杉の可愛い大型犬部下、新人紺野。
給湯室で何やら物思いにふけっている様子の彼に小杉が声をかける。


「こんな狭い場所をいつまでもデカい図体で占領してないで席に戻って働け、新人」
「小杉係長…」
「どうした、今さら五月病か?」
「違います。いや…違わないのか。何か俺、変なんです」
「…十分だけ時間をやるから話してみろ」
「実は昨日、前々から気になっていた近所の下着屋さんに入ってみたんですよ」
「下着屋?」
「そしたら何か、店内の商品が全部際どいスケスケパンツとか褌とかで、奥の方には大人の玩具が並んでいて」
「まさか…裏通りの『F℃ aniki』か!真性ゲイしか通わないホンモノご用達の店だぞ!」
「俺も入店した瞬間から何か変だなって思ってたんスけど、店長さんがすごく素敵な感じの人で」
「お前…あの店長に食われたんじゃないだろうな」
「食われるっつーか…一緒に試着まで手伝ってもらって、勧められるまま際どいセクシィ下着のセットをたくさん買い込んじゃったんです!」
「買ったのか!」
「そんで、もう今月金ねえし、でもまたあの店に行きたくて…」
「……」
「俺、どうしちゃったんですかね」
「気付かない方が身のためだろ」


以前クリスマス企画で小杉に紹介したいお勧めナイスガイとしてアンケートに名前だけ登場していた紺野君。
どうやら『F℃ aniki』の篠宮店長に心惹かれてしまっているらしいです。



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