従兄弟同士。


街に出たついでに母方の従兄・海老原と昼食をとることになった御曹司三澤。


「そういえば…巽さんも最近恋人と同棲を始めたらしいな。あの野獣が遂に身を固める決心をしたかとうちの両親が喜んでいたぞ」
「同棲ではなく家政夫として住み込みで働いてもらうことになっただけですよ、貴明さん。ウチの社長に同棲を切り出すだけの甲斐性はありません」
「…伊勢崎、そろそろ会社に戻ったらどうだ。お前が見張っていなくても時間までには戻る」
「金の力にモノを言わせて身体から落とす作戦とは…我が従兄ながら最低だな」
「三澤の名前を使って安藤さんを落としたお前に言われる筋合いはない」
「社長、安藤さんは心底貴明さんに惚れているんですよ。そこが貴方との違いです」
「まあ、その道30年以上のバリタチを恋愛下手な巽さんがどう落とすのか、楽しませてもらおうか」
「……お前達に挟まれるとメシの味も分からん」


昔は可愛かった年下の従弟が、今は伊勢崎と並ぶほど苦手な存在になってしまった海老原社長。
それでも時々会食したりと、それなりに良好な関係は続いているのでした。




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