見守る人々。


皆川工務店の工事が入って、多田君の会社の女性陣はテンション最高潮。


「皆川さん!昨日作り過ぎちゃった豚の角煮なんです、よかったらどうぞ〜」
「里芋の煮物、お好きだって伺ったので差し入れにお持ちしました!」
「梅ご飯のおにぎりなんです、食べてみて下さいねっ!ウフッ」
「疲れた時に甘い物をと思って…これ、カップケーキです!」
「こんなにたくさん…ありがとうございます。ウチの連中は不摂生な独りモンが多いんで、助かります」


そして終業後。
ロッカールームに向かう多田君にこっそり声をかける皆川兄貴。


「この後メシでも食いに行かねえか、別嬪さん」
「俺はこれからお気に入りのサウナに行くので、食事なら一人でどうぞ」
「おい、晴人!?」
「会社で馴れ馴れしく名前を呼ばないで下さい」
「何怒ってるんだよ」
「別に怒ってません。皆川さんはもう差し入れでお腹いっぱいでしょ」
「…っ!わざわざ作ってくれたモノを断れねえだろうが。それに、ほとんど若い連中が食っちまって俺は味見しかしてねえよ」
「手を離して下さい!」


その時、給湯室では…。


「やーん、ヤキモチ焼いてる多田ちゃん可愛い!超可愛い!」
「若社長って男前なのに多田ちゃんの前では意外にヘタレよね」
「別嬪さんに振り回される男前、萌えるわ〜」
「私的には多田さんのツンデレ美人攻めと皆川さんのガテン系男前受けでも美味しいと思うんです!」
「それはマニアック過ぎ」


多田君を妬かせたくて皆川兄貴に猛アピールをかける女性陣。
給湯室OLさん達の支部がこの会社にもあったのでした。



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