誘惑キッス。


無言でテレビを睨む梶木の横に座り、不機嫌そうな横顔をそっと見つめる小杉。

「さっきからずっと黙ってばかりだ。何か話せ」
「……」
「イラつく原因は禁煙か?」
「分かってるなら絡むなよ。今口開くと絶対愚痴しか出ねえし、下らねえ事で喧嘩したくねーんだ」
「辛いなら吸えばいいだろう。一緒にいる間中そんな顔でいられたら迷惑だ」
「お前がタバコ臭いタバコ臭いって、キスする度にうるせえから……っ!」
「……煙草臭さがなくなったからってテクが上がるワケでもないのに」
「るせーよ」
「梶木」
「あ?……、ッ!」
「ん……んっ」

「――いきなり、エロいキスすんじゃねえっての。勃っちまっただろうが」
「口寂しい時にはちょうどいいだろう?」
「馬鹿、これだけじゃ全然足りねーし」
「来いよ。煙草の事なんか、忘れさせてやる」
「……敵わねえな、お前には」


煙草嫌いの小杉のため、禁煙を決意した梶木係長。
小杉のウフフな協力で、禁煙に成功する日も遠くないと思います。




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