純情ジャージ。


陸上部顧問から勧誘を受ける井上君。


「なあ井上、やっぱり陸上をやる気にはなれないか」
「んー。俺飽きっぽいから、多分入部しても続かないと思うんスよねー」
「勿体ねえな…。本気で磨けばかなりイイ記録が狙えるのに」
「そんなことより、佐田ちゃんはさ」
「うん?」
「もしかして桐島先生とデキてる?」
「ぶっ!なな、何で突然そんな事をっ」
「理科準備室に行く時スキップしそうな勢いで浮かれてるし、佐田ちゃんが出てった後でプリント届けに入ったら桐島先生が真っ赤な顔で腰砕け状態になってたから」
「…そ、それはだな」
「マズいんじゃないの、センセー。職場で盛っちゃ」
「馬鹿!そんないやらしいことは何もしてない!」
「じゃあ何であんなフェロモン全開になってたんだよー」
「あの時は…桐島君がコーヒー飲んでたビーカーに口をつけて“間接キス”って言ってみただけだ!」
「なに小学生みたいな恋愛してるんスか!イイ年した大人が!」


自分以上のヘタレを発見してしまった井上君。
どうやら放課後コンビはまだ初々しい関係を続けているようです。



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