恋に落ちた。


物件探しを初めて間もない頃。
嫌がらせでデートスポットの公園に呼び出され、三澤と二人、手漕ぎボートで池を回っていた安藤。


「安藤、もっとはしゃいで俺を楽しませてみたらどうだ」
「残念ながら、もうはしゃぐような年でもありませんので」
「契約が早く決まるかもしれないぞ」
「……」
「分かりやすく迷っているな」
「楽しいですねー、三澤様!あ、あんな所にアヒルが!近付いてみましょうか!」
「白鳥だ、安藤」
「えっ?」
「アレはアヒルじゃない。大きさも全然違うだろう」
「……っ、しし知っていましたよそれくらい、うっかり言い間違えただけです!」
「……」


分かりやすく動揺する年上の男が可愛くて、もっとからかってみたくなる三澤。
生意気御曹司が営業マン安藤にオチた瞬間でした。



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