リヴァイ班
「ペトラ、オルオおまたせー!」
「名前遅いっ!」
「遅ぇんだよ。エレンはどうした?」
「エレンなら同期に捕まってたけどもうすぐ戻って来るんじゃない?」
「…チッ。」
ペトラもオルオも、私に遅いと怒りながらも青い顔をしていた。
2人の向こうにはエルドとグンタもいる。リヴァイ班大集合じゃないか。
エルドとグンタの顔色もあんまり良くないようだった。
(一体何事!?優秀なリヴァイ班のピンチ!?)
みんなの顔色を伺っていたらペトラが徐に口を開いた。
「今日はずっと兵長の機嫌が最高に悪いんだけど、名前何か知らない?」
「えっ?し、知らない…。」
「そう。名前なら何か知ってるかと思ったんだけど…。」
もしかしたら兵長の機嫌に自分が関係してるかもしれないなんて口が裂けても言えないっ!
そんなこと言ったら調査兵団の精鋭であるリヴァイ班のみなさんにうなじを削がれるに決まってる!
「じゃあ名前にお願いがあるんだけど。」
「えっ?何?」
「兵長にお茶出して来てよ。」
「ええ!?何で今!?機嫌悪いんでしょ!今はやめた方が…。」
「だからこそよ。名前がお茶を出したら兵長の機嫌も治るかもしれないし。」
「い、いやぁ〜それは無いんじゃないかなぁ。兵長の機嫌ってそんな簡単なものじゃないでしょ?」
私はペトラを必死に説得した。
このまま兵長にお茶を淹れさせられることになったら、それこそ飛んで火に入る夏の虫ってやつじゃないかぁー!
絶対に阻止しないとっ!
どうやってこの場を切り抜けるか考えていた時、オルオの間の抜けた声が聞こえてきた。
「おい、じゃあ名前俺に茶を入れろ。」
「はぁ?ついにおかしくなったんじゃないの?何で私があんたにお茶を淹れないといけないのよ。」
「ふん。俺に茶を淹れられるなんて嬉しいだろ?」
「ねぇペトラ、この人何言ってるの?」
「さぁ私もよく分からない。あっち行こ名前。」
あまりにもオルオがうざいのでペトラと一緒に部屋から出て行こうとしたけど、オルオは思ったよりしぶとかった。
「おい、お前ら待てよ。」
「「うっさい!!」」
「ぐあっ!?」
振り向きざまにお見舞いした私とペトラのパンチは見事にオルオの顔にクリーンヒットした。
「さっ、名前行こ行こ。ちょうど2人で話したいこともあったし。」
「お前ら覚えとけ…よ…。」
床に這いつくばるオルオを見て見ぬふりをして私とペトラは部屋を後にした。
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