未来の子供像


「あ、あの名前さん!さっきは兵長の奥さんとは知らず呼び捨てにしてしまってすみませんでした!」


ハンジさんの長距離索敵陣系の説明が終わったあと、エレンが青い顔をして私のところに駆け寄ってきた。
そんなこと全然気にしなくていいのに。


「ううん!そんなの全く気にしてないよ。それよりエレン、これからもリヴァイさんのことよろしくお願いしますね。」
「いえっ!そんな…。でも、ありがとうございます!」


深々と頭を下げてから立ち去ったエレン。礼儀正しくて素直で可愛いなぁ。
将来、リヴァイさんとの間に子供ができたらエレンみたいな子に育って欲しいな。


「名前ちゃん!それで今日はどうしてリヴァイに内緒なの!?」


ぽわーんと将来の子供像を妄想していると今度はハンジさんが駆け寄って来た。
よしっ!ちゃんと事情を話そう。


「実は…リヴァイさんのお弁当を届けに来たんですけど、どうしてもリヴァイさんのお仕事をしている姿が見たくて。それで、ハンジさんがくれたジャケットで調査兵団の人になりきって侵入しちゃいました。本当にごめんなさい。」
「なるほど!そういう使い方もあったのか!それにしても侵入した理由が可愛いね。来世では私と結婚してよ!」
「ええーっ!?来世!?そのお返事は今すぐはできないです!ハンジさんごめんなさい!」
「ちぇっ、ざーんねーん!でもあんまりこんなこと名前ちゃんに言うとリヴァイに殺されかけないからもう止めとくよ。あと、私は今日名前ちゃんの可愛い望みを叶える為に協力するよ!」
「ハンジさん…ありがとうございます!」


こうして私に強力な助っ人ができました。
このジャケットをくれたのもハンジさんだし、その上さらに協力して頂けるなんて本当にハンジさんには感謝してますっ!


「よしっ!そうと決まれば名前ちゃん!まずはあそこに行くよ!」
「えっ?あそこってどこ…」
「いーからいーから!とにかく一緒に来て!」


ハンジさんはそう言うと私の腕をぐいぐい引っ張って歩き出した。
あそこってどこだろう!?
それにしてもハンジさん!あんまり目立つ所歩いたらリヴァイさんに見つかっちゃいますよー!
何だかとっても嬉しそうな顔をしているハンジさん。これから一体どこに行くんですかぁー!?



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