Where's the ring!? 後日談


「あ、あったぁーっ!!!」
「何だよ朝からうるせぇな。」


昨日失くしてしまった結婚指輪をやっぱり諦めきれなかった私は、早朝から家中をひっくり返し大捜索を行っていた。


「リヴァイさん!あったんです!指輪!」
「あ?見つかったのか?」
「はい!貰った時の箱に大事にしまってありました!」


目の前には100パーセント呆れ顔のリヴァイさん。何でしまったこと忘れんだよこの間抜けと顔に書いてあります。


「さっき思い出したんですけど…昨日の朝、お隣さんがお裾分けして下さった野菜を洗う時に外したんです。土でドロドロだったから、指輪も汚れちゃうと思って…。」
「で、箱にしまってそれを忘れていたと。」
「は、はい…。」


もう今の私はリヴァイさんに何を言われても仕方がありません。どうか好きなだけこの間抜け過ぎる私を罵って下さい。


「まぁ名前の間抜けは今に始まったことじゃねぇしな。」
「え!?私、今までそんなに間抜けなことしてきました!?」
「無自覚かよ。怖ぇな名前。」


今度は少し驚いた顔のリヴァイさん。私、今までそんなに色々やらかして来たっけ?でも、リヴァイさんが言うんだからそうなんだろうなぁ。トホホ…と肩を落とす私に、リヴァイさんは言った。


「貸せよ、指輪。」
「…え?」
「つけてやるって言ってんだよ。」


突然のその言葉に恥ずかしくて真っ赤になる私の左手を、リヴァイさんは少し強引に取った。


それはまるで2年前のあの日の様に。


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