誰が一番僕を愛してくれるかとか誰が一番僕を満たしてくれるかなんて、僕自身が一番知ってる



グツグツと煮えたぎるマグマ。薄暗い世界。広がるサッカーグラウンド。千年後にもなる魔王復活。全てが俺を退屈にさせ、全てが俺を怠惰にさせた。満たされない欲求は募るばかりだった。
自分の求めてるものはここにはないのだ。ただ1つを除けば。



「おい」

話し掛けた人物は少し顔を傾けるだけだった。鋭くも綺麗な目に魅了される。欲しい、と思った。

「少し付き合えよ」

「・・・・・・・・・何にだ」

「俺のお遊びに」

隠すことなく告げた。暫く沈黙が続いて互いが互いを睨むように見つめあう空間。だが彼が視線を背けることで沈黙が破られた。

「なんだよベルゼブっ!!」

「断る」

「・・・・・・は?」

今自分でも目が点になった気がした。固まったままベルゼブを見ていると彼は淡々と告げる。

「お前のくだらない遊びに付き合う気はない」

「はぁぁ?お前だってどうせ暇だろ!?」

「遊びなら他を当たれ」

遂には何処かへ去ろうとするベルゼブに焦りを感じた。俺はてっきり彼が喜んでくると思っていたからだ。去っていくベルゼブを追い掛けようとしたら急に歩を止めた。

「俺は、メフィストとの関係がそんな浅はかで子供染みたものじゃないと思っているんだが」

「なんだよっ、それ・・・・・・」
くるりと回ってベルゼブがこちらに戻ってきた。なんとなく目を逸らして俯いてしまった俺に彼の手が伸ばされる。冷たくて氷のような手。そのまま顔を上げさせられ、再び視線が交わる。だが俺が一方的に負けてるみたいで、悔しい。

「お前との愛の行為なら受けよう」

「遊びと内容一緒じゃねーか」

「まあな」

普通のイケメンならそこでクスリと笑ったりするのに、仏頂面な辺りが彼らしかった。

「何でもいいから俺を満たして」

もう遊びでも愛の行為でも構わない。くれるだけくれて、注げるだけ注いでくれ。


110108 誰が一番僕を愛してくれるかとか誰が一番僕を満たしてくれるかなんて、僕自身が一番知ってる



長らく御待たた上、駄文でごめんなさい!

up,down!様へ提出作品でした。





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