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3

ジギアリ

アリアとジギーも同じマンションに住んでます(ユウサリハイズ)
アリアは二階(エレナとゴーシュも)
ジギーは三階(ロイドも)


────────


バイトが終わって帰宅して一段落した。
時刻は午後2時半、軽く間食で何か食べようかと思ったとき、ノックのおとがした。
はい、といつものように答えてドアノブをあけるとそこには、アリア・リンクがいた。


「こんにちは、ジギー」
「あぁ。何か用か?」
「んーとね、差し入れに」
「差し入れ?」
「うん。実はこの前学校の近くにあるシナーズでパンを大量買いしちゃって。安かったからなんだけど、賞味期限の関係があるから」
「食べきれないほど買ったのか‥?」
「‥つまるところ、そうなの。で、サンドイッチが沢山出来ちゃってね。みんなに配ってたんだけど、よかったら」
「ありがたく頂く」
「よかった」


ふわり、笑った金髪の彼女に、上がっていくか?と聞いたのはなんの気まぐれだろう。
驚いて、いいの?と聞いてくるアリア・リンクに汚いけれど、と言いつつ部屋にあげた。
受け取ったサンドイッチの皿を台所の作業スペースに置く。
玄関を行った先にの左右に台所と風呂場がある。そこを通りすぎた奥に広い六畳の部屋がある。六畳の部屋と台所は見える仕組みになっていて、いうなればターンテーブルだ。そこにアリア・リンクを座らせた。


「私、ジギーの部屋にお邪魔するの初めて」
「そうか?」
「ええ。他のみんなは何かしらあったんだけどジギーとは無かったわ」
「そういえば俺もお前の部屋に行ったことは無い気がする‥」
「ジギーと私は何か話すことがないと会話しないものね」
「‥だな」


お前との会話には何を話題にしていいかわからないから余計に言葉に詰まってるんだ、とは言えなかった。仕方なしに口を動かすと出てきたのは、ケーキは好きか?、だった。


「ケーキ?うん、好きだけどどうしたの?」
「昨日焼いたシュホンケーキがあってな。嫌いじゃ無いなら出そうと思ったんだ」




(ジギー・ペッパーがケーキ?)


予想していなかった事態に口が空いてしまった。だって、ジギーが。校内のイケメンとして名を馳せている彼が。孤児院でいいお兄さんと慕われている彼が。ケーキを、焼いた、だなんて。
背筋を正して固まってしまっていたら、前からどこかのカフェのケーキかのように生クリームとミントが添えられたシュホンケーキが出てきた。
えぇぇぇえ!?と絶叫したい気持ちを押さえて、凄いわね、ジギーと言うのがやっとだった。それになんてこと無いさ、と答えた彼は格好よかった。












おまけ

「ねぇジギー、甘いもの好きなの?」
「…‥‥好物だ」
「最近出てきてる、甘党男子?」
「…‥」
「じゃぁ、大好物は?」
「バナナ」
「!?」
「…‥」
「えっと、じゃぁ、どうしてケーキ作れるの?」
「妹や弟たちによく誕生日ケーキをせがまれてな。作ってやっていたらいつのまにかマスターしていたんだ」








───────────
好評につき、ジギアリ(笑)
シュホンケーキじゃなくて、バナナケーキにすればよかったかなとか思うけどいいや。
シュホンケーキの方がヘルシーだろうし!
あー、ケーキ食べたいです(笑)


ジギーさん、バナナ好きなら甘党かなぁ、という勝手な推察から生まれた話。
きっとロイエレ辺りは普通に押し掛けて頂いて帰りそう。だってタダでケーキ屋さんの味が食べられれば(ジギー料理上手設定)行きつけにしてしまいます。
では!

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