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ロイドとエレナとアリア
ロイドとエレナは幼馴染み
会話文的はsss.
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「ハープって、指がいたくならない?」
「それはヴァイオリンだって一緒でしょ?」
練習すればなんだって初めは指が痛くなるよ、笑っていうとアリアはそうね、と納得して笑った。
私は楽器に触れるきっかけを思い返すといつも、胸が痛くなるけれど。
「じゃぁ、ピアノを始めた頃はピアノで指を痛めたりした?」
「そうねー、始めた頃はハープもピアノも両立したくて、やり過ぎて痛めてたかも」
苦笑しながら結局ハープ専攻にしたけどねとジュースを吸いながらおどけてウィンクしてみた。それにはアリアはまた笑ってくれて、でもピアノもプロ並みじゃないといってくれる。
それにこいつには叶わないわよ、とラルゴの頬をつついた。
「マルチになんでも雑多にこなすわよー。デュオするならなんでも引き受けてくれる」
「マルチに…‥?」
「ピアノ伴奏はエレナに叶わないけど、コントラバス、ヴィオラやフルート、ファゴットはいつでも。時間があればどんな管弦楽器と笛関連は平気って言うマルチに奏者はお嫌い?」
「嫌いじゃないですよ、尊敬しちゃいますね」
「口説いてるみたいよーラルゴ」
「じゃぁ、アリア君を口説いてみようか」
どーしてそうなるのよと笑って頬をついてやった。
けど、もう一度啜ったジュースは苦くて、私たちを見てテーブル越しに笑ったアリアを見てま、そうよね、と溜め息を飲み込んだ。
エレナ:ハープ専攻、ピアノもいけちゃう
ロイド:雑多になんでも!
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