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15

リハビリごしゅあり
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きっかけはなんだったのだろう。悪いけれど僕は覚えていないんだ。でも妹にしたことはあるから大丈夫だと思うのだけど。こうだったかな、なんて思いながら指を滑らすと綺麗なそれは隙間から溢れて慌てそうになる。もう一度はじめからやったほうが綺麗になるかな、と一からやり直す。こんなことを何度繰り返したのだろう。ね、できた?とアリアが浮かれた声で言うのに、僕はもうちょっと、と彼女に触れる。
綺麗な金髪をすくい、譜面の並びのように綺麗なそれを半分に分ける。そして頭の上の部分だけ、結ぶツーサイドアップにしているアリア。
そのツーサイドアップの部分を三編みにして、バックセンターにして結ぼうとしているのが僕。
必然的に彼女は座っている。僕の部屋のフローリングの上。
僕は膝をついてアリアの髪に触れている。
どうしてこんな状況になったかは覚えていないんだ。だけど、妹に、シルベットにしたことがあるから、きちんとできると信じてサラサラの髪を編んでいく。一房、一房。
しっかりした艶のある髪だから、編み込まれても癖もつかずにほどけていきそうだ。それをある程度できたら結って、反対側に移る。
反対側の三編みをするのだ。


「アリアの髪って、綺麗だね」
「え?ありがとう」


照れるわね、とアリアが笑うと、髪が揺れる。そうして僕の心も。
照れるわね、と言いながら、アリアはストレートがきつすぎて、かたいでしょ苦笑を浮かべていた。それから、伸ばしていた足を曲げて顔を膝の上に置いている。言わば、体育座り。
その体制で固いから困りものなのよねー、とため息を吐いている。
たったそれだけの動作なのに白いワンピースの揺れた裾のように僕の手から髪が揺れる。
そうして窓からの風に、持っていかれた。
もう一度編み直そうとすると、ゴーシュは、とアリアの澄んだ声が響く。
それから天井を向いて僕をアリアが見る。自然に編みかけの髪はほどけていく。だってストレートが強い。
そのまま、首だけをこちらに向けていた両膝を抱えていたアリアはバランスを崩して、頭が、僕の腹部に頭突きした。
さして痛くもなかったからそのまま受け止めると、必然的に手は、彼女の肩に触れた。
アリアの着ているのは白いワンピース。そこから生える四肢も白い。他の色彩は僕が触れていた金に、碧。
吸い込む碧の瞳に見入ると、腕が延びてきた。僕の顔の方へ。
そうしてゴーシュは、の声がもう一度耳に届いた。
僕の心が揺れた。


「ゴーシュは、猫っ毛よね」
「そう、なのかな」
「うん、猫っ毛」


笑った彼女は僕の髪に触れていたその指が、髪から耳へ、耳から輪郭をなぞったから僕は。肩から輪郭をなぞって唇に触れた。



白い、ワンピースの裾を風が踊らせる。
猫の髪も、長い髪も、救われていく。


そんな夕刻5時4分。
まだ空は青い。



綴りかけのロデオ
その揺れる調べはいかほどか。
僕と、君の青春録。

少なくとも、僕は
何度も、揺れて















書けました。
書けました。
意味不明なのが。
どうにも余計なものをつけるのが大得意のようで、端的にお話がかけません。
とりあえずごしゅありでちゃつかせたかっただけです。
アリアさんに白い、ワンピース着せたかっただけです。
スェードさんにアリアさんの髪を触れさせたかっただけです。

アリアさんの髪、結ってるあれ、謎のはね方してますが、髪質的にストレートが強い方なのでは、と思います。
ストレートが強いとぴっ!と結んだ先、跳ねちゃうので。
でもうねってたりするコマもあってまだ、どんな髪質なんだろう、と黙想してます。
スェードさんは猫っ毛。
ストレートの猫っ毛。AGなら、きっと手入れが出来てないか固そうですが、これはパロディなので手入れしてくれている想定です。



ロデオ。
バレエ音楽の方から引っ張りましたが、作者アーロンさんだそうです。まぁまぁ。(フルネームはアーロン・コープランド)
テンションあがりました(笑)
相変わらず誤字脱字多そうですが、多目に見てください(苦笑)←

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