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16

15の続き
題:もっくんちっちゃくなっちゃた!2
※ジギーさんが微妙にキャラ崩壊。
了承頂ける方のみどうぞ。


モッ君が赤ちゃんになったら2
───────────


どうしてこうなった?
それしか言えない。
まずは状況を整理しよう。
俺の行動から順を追おう。
木に上った。
いや、もっと遡ろう。久々に孤児院に行った。暑かった。そうだ、春にしては暑い今日、孤児は更に蒸し蒸しする環境下だ。ネロは今日は院のおばさんと病院に行っているとネリが説明してくれた。そして、涼みに行こうぜ、と案内されたのは人様の家の前。とても立派な豪邸である。ちなみに、院のある丘の中腹にある、見慣れた豪邸。
ここにどうやって入るのかと思えば、流石はネリ。
塀を登りだした。
この時点で引き返せばいいと思うのだか、無言で見ていると、ネリが2メール程の塀を登りきってしまった。しかも、だ。ジギーも来いよ!と言って、塀の先の木の太い枝にぶら下がる。
説明が遅れだが、塀は棒が連なるタイプのもので、塀の先には桜の木があるのだ。
塀側に伸びている枝のに対になるようにして家へと枝が伸びている。要は、枝が、塀から豪邸へと道を作っているのだ。枝といっても幹のように太く、人一人がのっても折れないような枝。不思議に都合が良く、先には入り口になるであろう窓がある。
あまりにも条件が良すぎても、どうにも作為的に作られているように見えてしまう俺はひねくれ者だろうか。
ともあれ、不法侵入中の妹にどこから言ってやればいい、と思いながら、後を追う。
ネリより明らかに身長がある自分はすぐに彼女に追い付いたものの、止めに入ろうと口を開く前にネリが、あの窓から入るんだ!と揚々と言い出す。
こんな子にいつからなってたんだ。窓が空いてないなら戻るぞ、ととても消極的に止めに入ると、彼女はいつも空いてるもん!と言って、窓に触れる。
どれだけこちらにお邪魔しているんだ。
ため息を飲み込むと、開いた窓の先から立派な絨毯、本棚が見えた。肌に感じるのは冷気。快適な温度になっているのを悟ると金持ちを羨ましく思っていた気持ちが沸き上がった。どうにかそれを押さえ込む。
そして、どうしてこうなった、と思った事態に出くわしたのだ。
枝から窓枠に飛び移ったネリが、「よっ、モック!」と中の住人に声を書けている。モックという奴にはロイドから一度紹介された記憶はある。だが、ここの御曹司だったとは、なんて思っていたらいやはや、丁度俺が部屋に侵入した瞬間、ネリが、叫びを挙げた。


「ええぇぇもがっ」


不法侵入しておいて叫ぶなんてあんまりだから義妹の口を後ろから塞いだ。
もがもがしながら妹は大丈夫だって、ここの執事さんたちはあたしの事、黙認してるから!と言うけれど俺は硬直してネリから手を外せれなかった。
どうしてこうなった、と問いかけたかったが、問いかける相手こと赤ん坊は見覚えのある目で、俺が知りてぇよ、と訴えている気がした。

混乱でろくな説明ができていない気がする。ようは、だ。
ネリの不法侵入先こと避暑地と化している場所はモックの住む豪邸の部屋。
そこに抜群の運動神経を働かせて入ってみれば、部屋主は勉強机とセットであろう椅子に座っているのだが、信じがたいことに赤ん坊の姿なのだ。
一度しか会ったことがない、モック。たしか名字はサリヴァン立っただろうか。どこかの警察のお偉いさんと同じだな、なんて思ったなんて事はどうでもいい。サリヴァンがいるべき位置に赤ん坊がいるから赤ん坊をサリヴァンと判断したのだか、彼は本当にサリヴァンなのだろうか。
首が据わって、お座りができる程度の赤ん坊が。
あぁ、けれども赤ん坊の身に纏っているものはぶかぶかで、彼が小さくなる前に着ていたものだろうと容易に想像できるから、やはりこの赤ん坊はマック・サリヴァンなのだろう。
あ、違った、モック・サリヴァンなのだろう。
どうしてこうなった、と呟いたらネリが、いい加減放してくれよジギー、と俺の手から自分の口を解放してして呟いた。
すまない、ネリと離して赤ん坊を見ると、何やってんだと言いたげな視線でこちらを見ている。
冷ややかなそれは見覚えのある視線だ。
やはり彼はモック・サリヴァンなのだろう。


大事なことなのでもう一度言わせて頂こう。
どうしてこうなった。














昨日に引き続きまして、赤ん坊ネタです。
きっとネリだけなら大変な事になるので彼に来ていただきましたが、意外や意外。ジギーさん、書きだしたら突っ込みもボケもいける。キャラ崩壊してますが。

あ、紹介が遅れましたが、もっくんちっちゃくなっちゃた話はギャグです。本編とは全く関係ない予定ですが、本編と関連付けて考えても問題ないはず。

ジギネリモクでギャグ路線に挑みましたが、意外といけました。
難しいと思ったらそんなこと無かった(笑)



ちなみに、こちらの日は書いたものを見直しや推考なんてせずにupしているので、誤字脱字にはスルー下さいませ。


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