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「たかやーー!!」


授業が終わると毎回のように
つっかかってくる田島を
ほっぽって7組に突入する


「だから、学校で名前呼びすんなって!」
「いーじゃん。隆也」
「お前なあ・・・」
「たかやたかやたかやたかや」
「もう知らねー」


いつも怒ってそうな顔が
さらに険しくなった
まあ本心じゃないってわかってる

私たちは、幼なじみだし
何でもわかってるつもりだった


「じゃあ、田島たちと楽しく
昼を食べてくるね」
「はあ?!」


何か言いたそうな顔をしてたけど
知らん顔して7組から出た


「おいっ!」
「あれ、どうしたの阿部くん?」


追い掛けてきたと思ったら
手を捕まれて弁当食うぞと一言
言うと強引に連れてかれた

なんだかいつもと展開が違う
いつもなら追い掛けて来ないくせに


「阿部ったら強引」
「悪い」


そういうとほんのり赤くなってる
隆也を見て目を見開く


「田島たちと弁当食うなよ」
「なんで?」
「・・・俺がイヤなんだよ」
「ぷ」


いつもの隆也と違くて
笑ったら笑うなと怒られた


「それと隆也でいいから」


捕まれていた手が引かれたと思うと
すっぽり隆也の腕の中にいた


「隆也」


私がそう呼んだら
照れ臭そうに笑って


唇に甘いキスが落とされた



いつもと違う彼


(すごく、)
(どきどきした。)

20100727.
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