心がなごむ


隣でふぃーあついねーと
ぱたぱたと手で扇ぐこいつ
俺だってあちーよと言い返しながら
ワイシャツをぱたぱたする


「こーちゃん、自転車で飛ばそうよ」
「だな」


こいつを自転車の後ろに乗っけて、
行く宛てもなく自転車を走らせる


「んー、風が気持ちいい」
「っ・・ばっか!」


両肩に置かれていた手が急に
なくなったのでちらっと見てみたら、
伸びをして両手を離しやがった


「あぶねーだろ」
「わわっ、ごめんっ」


慌てて俺の肩に捕まる
手がほんのり暖かい
何か落ち着く


「もう少し飛ばすか?」
「ちょうどいいよー」
「はいよ」


歩きよりは速くて、
自転車よりゆったりペース

風がふんわりと俺たちを包んで
こいつの髪がふわっと靡いた


たまにはゆったり自転車を
走らせるのもいいな



心がなごむ


(こいつとなら)
(どこまででも)

20100626.


ペチュニア
花言葉:心がなごむ











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