11月中旬になってから一気に寒さが
増した。はーっと手に息をかけると
白くなる。改めて寒いなと感じると
身震いした。

野球部まだかなと思ってると
野球部の人達がぞろぞろ来る
その中からじゃーなーと抜け
出してこちらへ走ってくるの
はもちろん悠一郎。



「ごめんな!待たせた」


そう言うとあったかいココアを
私の頬にくっつけた。


「あったかーい。ありがと」
「おう!」


ココアを受けとると空いてる
私の空いてる手を握った。


「悠一郎?」
「すっげー冷て!」
「ごめんね離してもいいよ」


私の言葉とは反対に
強く手を握ってきた
悠一郎に私も握りかえした。


「俺が好きでしてるからいーの」


ニシシを笑う悠一郎に
私はさっきからドキドキ
させられっぱなしだ。
繋がれている手を見つめて
いたら悠一郎のポッケに
二つの手が納まった。


「・・・あったかい」
「俺も!!」


悠一郎の手は温かくて
大きな手で男の子なんだ
なと思った



大きな手


(ぬくもり忘れないよ)

20091207.
加筆110526.



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