「いつもありがとな!」


いつもノー天気で野球と元気だけが
とりえな悠一郎がそんなことを言うから
昼食を食べていた私は箸を落としそうに
なった。


「どしたの?急に」
「いつも試合見に来てくれてんじゃん!」


びっくりして言葉が出ず
ポカンと口をあける
何で試合見に行っている事を
知ってるのだろう。こっそり
見てたのにバレているなんて
思わなかった。


「なんで知って・・」
「どんなに遠くで見てたってお前
だって事俺には分かるんだぜー!」


凄いだろーと自慢される
確かに凄い・・・。
今更だけどばれてた何て恥ずかしい
熱くなる顔を両手で抑えた。


「また、見に来いな!」
「え、えー?どーしよーかな」
「来いよ」


約束な!と悠一郎に抱きつかれて
耳元で俺、お前が見ててくれたら
強くなれるんだといつもとは違う
低い声で言うものだから心臓がざ
わついた。



強くなれるんだ


(そんなこと言われたら)
(行くしかないじゃない)

20091103.
加筆110526.



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