朝から凄く元気な悠一郎は、
私の前の席に座ってこちらを
向いてにまーっと笑っている


「悠、何か変」
「いつもとゲンミツに同じだってー!」


そう言う悠一郎はどんどん近づいてくる


「ほんと、どうしたの」
「えー?何か忘れてないかー?」
「なにを?」


あたしが何かあったっけと言うと、
明らか悠一郎が落ち込む

・・・覚えてるよ本当はちゃんと
昨日渡したかったのに部活が
長引いて結局渡せなかった。
申し訳なく思う。


「悠はかわいーなあ」
「なんだよーいきなりー」


すねてる悠一郎は頬をぷくっと
膨らませた。
つつくと同時に手を握られる


「なあ、本当に覚えてねーの?」
「覚えてるよ」
「ホント!?」


しょんぼりした顔がぱあっと
きらきらした笑顔に変わる。
そんな悠一郎にきゅんとする


「誕生日おめでとう!」


鞄に隠し持っていたプレゼントを
差し出すと私ごと悠一郎の腕の中
に収まった。


「ホントは昨日が良かったけど許す!!」


耳元で囁くときゅっと
強く抱きしめられた



一日遅れの誕生日


(すげー嬉しかった)
(これが幸せってやつか!)

20091017.
加筆110524.



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