キンキンに冷えたドリンクを
片手に野球部が終わって部室から
泉が出て来たところを話かける


「お疲れ、泉」


持っていたドリンクを渡すと
ちょうど喉渇いてたんだとニィ
と嬉しそうに笑って私が渡した
ドリンクを一気に飲み干した


「なあ、今日チャリできた?」
「歩きだよ」
「そっか、」


自転車にまたがってた泉が降りて私の
隣を歩くからどうしたの?何て聞いたら


「たまには歩いて帰るのもいっかなって」
「ふーん」


いつもは私を置いて先に帰っちゃうのに
今日は私の歩調に合わせてくれてる
嬉しいなと自然と頬が緩んだ


「泉と帰るの初めてだね」
「だな」


ちらっと泉を盗み見ると
泉も私を見ていた


「んだよ」
「そ、そっちこそ!」
「俺は何となく見ただけ、」
「わ、私だって」


目が合ったとたんすぐ逸らしたけど、
それじゃあ私が泉のこと、好きみた
いじゃない目を強く瞑ってそんな訳
ないと自分に言い聞かせる


「何か今日お前変だぞ」


言われたとたん、
かあっと顔が熱を帯び
心臓がうるさくなった


「たく、大丈夫か?」
「うん」


心配してくれたのか泉は
私を家まで送ってくれた

自覚してしまったこの気持ち



恋という病気


(薬ではもう治せないの、)


20100517.
加筆110406.



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