クリスマスもこーちゃんは部活らしい

まあしょうがないよね
分かってるつもりだったけどやっぱり
寂しいなあと思って携帯を開くと

メール 一件

夜にごめんな。急だけど
いつものとこで待ってる


「こーちゃん!」


用意しておいたプレゼント
を持って家を飛び出した


いつもの場所とは公園で
着くとこーちゃんは私を
見つけると笑った


「走ってきたのかよ」
「うん!ごめんね待たせて」


謝ると走って来なくて
良かったのにと頭を小突かれる


「ほら、渡しておこうと思って」


差し出されたのは小さな包み
開けてみると白の
ポンポンがついた手袋だった


「かわいい・・・ありがとう」
「いや」


照れ笑うこーちゃんに
私は幸せを噛みしめた
手袋なんて嬉しいなあ
まさかプレゼントを貰える
なんて思ってもみなかったから


「私もね、こーちゃんに」
「まじで、俺に?」
「うん!」


プレゼントを差し出すと
こーちゃんは嬉しそうに
受け取ってくれた。
私のあげた帽子を被る


「似合うねこーちゃん」
「ありがとな、大事にする」


寒さのせいか照れてるせいか
分からなかったけれど、こーち
ゃんの顔が赤くなった気がした


「明日部活頑張ってね」
「おう、ごめんなせっかく
のクリスマスなのに」
「ううん、今日会えて嬉しかったよ」


一瞬でこーちゃんの腕の中
にすっぽりおさまった
抱きしめてくるこーちゃんに
私もそっと抱きしめ返した

顔を上げると雪がちらついていた



あたたかい


(ホワイトクリスマスになりました)

20091224.
加筆110402.



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