帰りにコンビニに寄って帰ろうと
友達と約束をして駐輪場に
置いてある自転車を取りにいく


「そういえば、可愛い後輩
を紹介しようと思ってたんだ」
「そうなんだー」
「今度その子見かけたら紹介すんね」


へにゃりと頷く
可愛い後輩かあ
どんな子だろう?部にあんまり
後輩いないから嬉しいな


「あ、」
「いずみくん」
「あ、先輩、」
「この子がさっき言ってた子」
「え!」


女の子かと思ってたのに
紹介されたのは男の子で
驚いたけど、控え目に
こんにちはーと挨拶をする


「ちわー!」
「いずみくん、うちには
いつも挨拶がよっなのに」
「だって先輩は同級生にしか見えないし」


いずみとか言う子はゲラゲラ笑う
挨拶が凄く大きな声の子だった
きっと、運動部に入っているんだ
そう、思っていた時に泉くんが
ちらっとこっちを見た


「あ、泉孝介です。先輩の
名前は知ってます。」
「なんで?」
「隣のその人から聞いてます」


にかっと笑う泉くんに少し
だけ心臓がうるさくなった


「先輩、」
「ん、なにー?」
「今度、野球部見に来て下さい!」
「うん、分かった行くね」
「んじゃ、俺これから野球部
の皆で約束あるんでまた」


泉くんは野球部だったのか
言われてみると確かに野球少年
っぽいなあと、走り去って行った
大きなエナメルを背負った姿を
見えなくなるまで見つめた


「おーい、あんたどこいったのー?」


気が付くと友達が顔の目の前で
手をばっさばっさ振っていた
かと思うとニヤリと笑って
私を見ていた



はじめまして、年下くん


(泉くん、か)
(野球部見に行ってみよう)

20090706.
加筆110331.



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