イザシズ+波江
臨「……あれ?シズちゃん電話出ないなぁ。今日は休みじゃなかったっけ?まさかどこか出掛けてるのかな?…一人で?あはははっ!!それとも登録されてない番号だから…」
静『…はい』
臨「あっ、シズちゃーん。出るの遅いよ」
静『あぁ?!手前何で俺の番号知ってんだよ』
臨「そこはほら、情報屋さんだからだよ。定番だよね」
静『うぜぇなぁ。俺は今忙しいんだよ』
臨「え?今どこにいるの?」
静『家だが』
臨「あっははは、家で忙しいって何さ。幽くんの雑誌でも読んでるの?」
静『いや、プリン作ってる』
臨「プリン?!何、好きすぎて自分で作るようになっちゃったの?」
静『うるせぇなぁ。イライラすっから黙れよ』
臨「ぼっちでお菓子作りしてる、可哀想なシズちゃんのために俺が食べてあげるよ、そのプリン。今から行ってあげようか?あははは」
静『あぁ?ふざけた事言ってんじゃねぇよ。用事がないなら切る……あ、すんません、すぐ行きますー』
臨「………え?シズちゃん一人じゃないの?誰かと一緒なの?」
静『波江さんに作り方教えてもらってる』
臨「波江さん?!ちょっと何してんの、えぇ?!」
静『大きい声出すんじゃねぇよ。うるせぇなぁ』
臨「待って、落ち着いて?いや、どこで知り合ったの?」
静『お前の家』
臨「俺の家かよ!!」
静『毎回ミルクティと、お菓子もらってた』
臨「道理でお菓子の減りが早い時があると思ったよ!!お前が犯人かよ!!てか何俺が知らない所で仲良くなってんのさ!!」
静『大丈夫だ、波江さんに対して恋愛感情はない。別にお前から波江さんを奪うつもりはないぞ』
臨「そっちじゃねえぇぇぇぇ!!むしろ嫉妬する対象が逆だよ、逆!!あれっ、俺何言ってんの?!」
静『うるせぇって言ってんだろうがぁぁぁ!!…あ、すんません、あ…』
波『ちょっと。お菓子作りは時間が大事なのよ。邪魔しないでちょうだい』
臨「ちょ、ちょ、何なの?!何で一緒にプリン作ってるの?!」
波『彼がプリンを好きだからよ』
臨「プリンが好きなのは知ってるよ!!高校の時からね!!何で仲良くなってんの、って!!」
波『彼、よく「臨也ぶっ殺す」ってマンションに来るのよ。あなたがいない時、一緒にお茶してたの』
臨「俺の家なのに…!!何これ、ぼっち感マジぱねぇ」
波『あ、静雄君。それかき混ぜておいてちょうだい』
臨「静雄君?!」
波『可愛いわよ、パーカーにエプロン』
臨「ああああああ何それ見たいぃぃぃ」
波『残念ね。彼が作った美味しいプリンも、一緒に楽しく食べておくから、安心しなさい』
臨「ねぇ、波江さんってドSだよね、うん、知ってた」
波『静雄君、それを容器に流し込むから、容器を並べてくれないかしら』
臨「え、「はーい」とか聞こえてきたんですけど。何その返事。シズちゃん?天使なの?」
波『彼、可愛いわよね』
臨「うん、知ってる。高校の時から知ってる」
波『あなたの悔しがる顔を見たくて近付いたけれど。予想以上に気に入ってしまったわ。食べちゃったら…ごめんなさいね?』
臨「うっわああぁぁぁぁぁぁシズちゃ、逃げてー!!ダメ駄目!!シズちゃんは俺の…あれ?!切れてる、ちょっと?!行く、シズちゃんの家行く!!プリン一緒に食べるからぁぁぁぁぁ!!落ち着いて俺ぇぇぇ!!うわあぁぁぁぁぁぁ」
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波静もいいと思います(真顔)