宴はあっという間にすぎて、いよいよ寮にわかれることになった。ざわざわと生徒たちの声がきこえ、移動がはじまる。遠目にみたアレスタは他の一年とさっそく仲良くなったのかなにか話していた。


「一年生はついてこい!いまから寮に案内する!」

スリザリンも移動が始まるのか先輩の声をきいて席を立った。



「クラッブ!ゴイル!いくぞ、」



ドラコも前から知り合いだったクラッブとゴイルを連れて席を立つ。彼らも無事スリザリンだった。ドラコが私にも視線をくれたのを見てドラコの隣に近づいてから先輩についていった。

さっき来た時とは違う道を歩き、違う?の生徒と段々とわかれて階段を降りていく。地下まできたあたりでまた道をまがり、扉の前につく。合言葉を唱えれば扉はすっとひらいた。



「なんか、神秘的…」


開かれた扉の先にすすむとそこは談話室になっていた。黒を中心にした家具と緑の柔らかな光。地下だから朝も夜もこのままなのかな?でも何とも言えない壮大な感じ。すごく素敵!



「ここが君たちが暮らすスリザリン寮だ。あそこの階段をすすんでいくと女子の部屋。曲がったところが男子だ。荷物は既に届いているはずだから確認してくれ。」


その声に一年生は部屋に移動を始めた。



「じゃあまたね、ドラコ」

「ああ」



軽く手をふるといつもの生意気そうな笑顔で返してきてくれた。それを確認して女子寮へと進む。
するとある扉に自分の名前があるのを見つけた。確認してはいると部屋の一番奥に見覚えのあるトランクが置かれていた。私のだ。ベッドにはスリザリンの寮色の緑ネクタイにローブ。胸には蛇が縫いつけられた紋章が光っている。



ベットに腰掛けてローブとネクタイを置き直してトランクをあけた。窓の様なガラスからはユラユラと水の模様が透けて別途に波紋をつくる。ここは地下で外の湖に面しているから湖がみえるって聞いたことあったけれどこうなってたんだ、不思議。
窓をそっと手でなぞる。その時後ろの扉が開いた。



「あっ」


「初めまして、失礼するね」

「ここみたいね。私も」


二人の女の子が入ってきた。
一人は体格のいい感じの子。彼女の荷物の中の猫がニャアってないた。もう一人は小柄で鼻筋がスッキリ通った子。



「あの、初めまして。私ここの部屋になったミリア・クラシアスよ」

「私はミリセント・ブルストロード」

「フローラ・クローよ、よろしく」



挨拶して軽く目線を合わす。二人と仲良くなれるといいんだけど…
二人が荷物を整理しているのを見ながら不安と恍惚が入り交じって興奮する胸をぐっとなでおろした。













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テーマ「人外ファンタジー」
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