01 天沢千広、もうすぐ高校一年生!そんなわたしの一番の夢は... 「おお振りの世界にトリップすること!だろ?」 「ちょっ司サン!?何人の心読んでんですか!?」 「高校生になるのにそんな夢見てて大丈夫か?」 「あれ、シカト!?千広サン泣いちゃうよ!?」 「勝手に泣けば良いだろ?」 さっきからわたしに辛辣な言葉を投げかけているのは、親友の東条 司ちゃん。 この辛辣な言葉も愛故なんだよねぇ! 「うぅ...でもさぁトリップできたらいいなって思わない?」 「非現実的だな。」 「えぇ〜夢ぐらい見ても良いじゃん!」 だってさ、らーぜに会ってみたいじゃん! 「叶ったらいいのになぁ...」 ―その願い、叶えてあげようか?― 「えっ?司ちゃん、今何か言った?」 「?いや何も言ってないけど?」 ―貴女の願い叶えてあげようか?― 「!?ほらっ、また何か聞こえた!」 ―叶えてあげる。だから此方へおいで― 誰の声なの?てかなんか足元が変...ん?地面が無い? 「って穴ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!てか落ちてるぅぅぅぅぅぅぅぅ!」 「おいっ!何であたしまで落ちてるんだよぉぉぉぉぉぉ!」 そしてわたしたちは意識を手放した。 |