What kind of fashion do you go with?



待ち合わせ場所として良く使われる駅前の時計灯の下にひとり佇む青年がいた。
みんなその青年に気がついては、目を止めている。
いつの間にかその青年は、注目の的になっていた。
そこへ走ってくるもう一人の青年。

「・・・ごめん!待った?」

もう一人の青年も注目を浴びている。
待っていた方の青年が顔を上げた。

「大丈夫だよ、岬君」
「良かった・・・電車がすごく混んでてさ・・・」

そう言ってアハハと笑う岬。

「あれ・・・松山は?」
「さあ、まだ来てないけど・・・まだ10分あるしね」
「じゃあ三杉君何か飲まない?僕今そこで買ってくるよ」
「ああ、じゃあコーヒーでもお願いしようかな」
「わかった。」

そう言って岬はその場を離れた。
三杉はまたそこで佇む。

周りの人は皆そんな二人にずっと注目していた。
二人は有名なJリーガーであるとともに、世界へと挑む全日本代表サッカー選手でもある。
しかも、その中心的な位置にいる二人。誰もが注目するわけであった。

「三杉ー!!」

そこへもう一人やってくる。みんながその声に「まさか・・・っ!」とそっちの方向をみた。
そして、目が一斉に点になる。
呼ばれて思わず顔を上げた三杉ですら、ギョッとしていた。

「悪ぃ悪ぃ・・・昨日夜ふかししちまって・・・」

目の前で走ってきて乱れた息を整えている松山。
三杉は言葉を発することができなかった。

「・・・三杉君!おまたせ・・・って、松山!ついた・・・ん・・・だ・・・」

戻ってきた岬も松山を発見して、その姿を見て段々と固まっていく。

「・・・松山、その格好出来たの?」

思わず、岬が確認すると、「ああ」とだけ返事をして松山は頷いた。
松山は小さなボディバックだけ背負っていて、着替えを持ってきているようには思えない。

「・・・松山・・・」

ようやく口が開いたと思うと、三杉の声は震えていた。

「・・・君、今日は何のために集まったか・・・わかってるよね?」

そう言って松山を見る三杉の表情は、凍りついた笑顔であった。
ビクっとしつつも、はっきり「わ、わかってるぞ!」と応える松山。
思わず三杉は松山を指差した。

「じゃあ、その格好は何!?」

その格好・・・三杉が、そして岬が一番聞きたかったのはそこである。

今日の松山のファッション
髪:寝癖
上半身:黒いTシャツ
下半身:ジーンズ
足:サンダル

それに比べて二人のファッションは、カジュアルフォーマルというきまっている感じで。

「君はそんな格好で撮影に望む気なのかい!?」

思わず叫ぶ三杉に、圧倒されるだけの松山。それを見て岬は苦笑してるしかなかった。

そう、今日3人が集まった目的は・・・雑誌のインタビューの為であった。
サッカー誌の冒頭で、今回はもうすぐ行われるオリンピックのための代表者インタビューということで、チームの要ともなる「3M特集」が組まれる予定だった。
何度かインタビュー経験がある岬や三杉は、冒頭なので撮影会も含まれているだろうという判断での服装で来ていた。

だが、松山は・・・

「はあ?撮影?だってインタビューっていってたじゃねえか!インタビューだけだろ?」

と、ポリポリと困った風に頭を掻くだけ。
三杉は盛大な溜息を漏らした。

「・・・あはは、と、とりあえず・・・向かおっか。」

どうしようもないと判断した岬が声をかけると、3人はようやく目的の場所へ向い始めた。


会社に着いて記者に会った瞬間、松山を見た記者が固まったのは、言うまでもない。
そして急いで記者がヘアメイクとスタイリストを用意したのも・・・言うまでもない。


そしてその請求が何故か全日本サッカー協会の手に回ったことも・・・言うまでもない。






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3939キリ番リクエスト品・その1です!
『3M(ごろごろじゃれてる)の話』という内容でした!

3M、超大好物です!(*°∀°)=3
久々にかけて嬉しかったけど・・・やっぱり松山がアフォすぎる!!(笑)
あの・・・アフォな子ほど可愛いvというじゃないですか(笑)
キャプテンなくせに、全日本サッカー協会までご迷惑をおかけするという(笑)
でもこれ・・・じゃれてるのか?←おい。

リクエストしてくれたケイコ様へv
本当に残念ですみません!
もうう!投げてもいいです(笑)
リクエストありがとうございましたーv(n‘∀‘)η

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