Beast



ガトーショコラ*

(新婚パラレル)




「お帰りなさいっ!」
と飛びついてくる可愛い奥さんを、ゾロは片手で受け止める。
もう一方の手には小さな紙袋…。

「お土産。」
とルフィの前に紙袋を出す。

ルフィは紙袋の印刷を見ると嬉しそうに、きらきらと顔を輝かせる。
「何っ?ケーキ?」
とまるで子供のようにはしゃいで、可愛く尋ねる。

「さぁ?なんだろうな?」
とゾロがおどけて
「夕飯終わってから開けてみよっか?」
とルフィの頬を撫でる。






ゾロが作った美味しいディナーを終えると、お待ちかねのデザートタイム……



「ゾロっ、もう開けてもいいっ?」
ルフィが冷蔵庫からそぅっと紙袋を取り出し尋ねる。

「いいぞ。」
とゾロは喜ぶルフィを見つめ微笑んで…



小さな箱を静かに開くと、仲良く並ぶガトーショコラが2つ。



「美味しそうっ!」
とルフィが瞳を輝かせる。
「ありがとうっ、ゾロっ」

ゾロのほっぺにちゅっとキスをする。


「それなら、まだ俺でも食べれるかと思ってさ。」
とゾロもお返しに、とルフィの頬にキスし
「ルフィはクリームいっぱいのがよかったか?」
と少し不安げに尋ねる。


「ううん、ゾロと一緒のがいいっ!」


その笑顔は可愛くて、愛しくて、ゾロはルフィを優しく抱きしめる。

「うん、俺もルフィと一緒に食べたかったから…」




ゾロが優しくケーキをお皿へと移す。

ルフィとゾロの前にきちんと、ひとつずつ。


「なぁ、ゾロ…」

ケーキを移し終え、飲み物を入れるために、席を離れるゾロの腕をルフィが掴む…

そして、その腕にぎゅっと抱きつき…

「おれ、幸せだ…」
と呟く…

「幸せすぎて、恐いぐらい……」

するりとルフィからゾロの腕が抜け…



気付くと、ルフィがゾロの腕の中…


「愛してる…ルフィ…」
ゾロが黒髪に顔をうずめる。

「ルフィと一緒になれて、俺も幸せだ…」


そっと小さな顎へ手をかけ…

甘い甘い唇に自分の唇を重ね……





ケーキを食べるなんて
ウェディング以来…………

久々に食べるケーキは
そりゃあ甘くて……………


お前のキスの甘さの方がすきだな…

なんて、




ベットの中で囁いてやる










/ガトーショコラのように、ほろ苦く、ガトーショコラのように、柔らかな、そんな、ふたりの甘い思い出を創っていきたいね?
09/01/25
(clap2011/04/20)




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