携帯チェック*
(新婚設定)
恐いの?
なら見なけりゃいいのに…
風呂から上がって寝室へ向かえば、ベットの上で小さく丸まって可愛い可愛いルフィが泣いていて……
「どうしたんだ?」
と相手の背中から、出来る限り温かく優しい声で尋ねてやる。
鼻をすすり、携帯電話をギュッと握って
「ゾロぉ…」
と俺の胸に飛び込んでくる小さな体を抱き締めて……
「俺の携帯がどうかしたのか?」
とそっと頬にキスしてやる。
「男なんて浮気してナンボよ」
なんて……
絶対見るもんか、と決心していたはずなのに、昼間のナミとの会話で少し不安になったんだ。
だから…
ゾロがお風呂に入っている間に、そっと卓上から相手の携帯電話を取って、恐々と開いてみる。
電話帳には沢山の名前が並び、あぁ知らないところでゾロには仲間が沢山いるんだ、と悲しくなって……
着信履歴を開いてみる…
メールボックスを開いてみる……
涙がポロポロと溢れて止まらなくて。
不器用で優しい彼が愛しくて堪らなくて。
着信履歴に残る名前は全て「ルフィ」で…
メールボックスいっぱいの、おれからのメール全てに保護をかけ……
苦しいぐらいに愛おしい。
涙が出るほど、歓喜に溢れ……
「貴方がすきだ」と体が震え…
すきだから
たくさん電話して…
すきだから
たくさんメールして……
あぁ…
その一言が愛おしい!
/携帯チェックをしたところで、貴方の心の底は見えなくて…
2009/12/01
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