Beast



花粉症


赤くなった瞳が揺れて

「離して」っとこちらを見上げ……




ゾロの大きな手が細い手首をぎゅっと握って…

「駄目だって言ってるだろ?ルフィ…」

2人の顔はお互いの息づかいを感じられるほど近くて…

「手、離してっ」
鼻にかかったような甘い声で、ルフィはゾロを見上げる。

「駄目。」
とゾロはルフィの目尻にキスを落とす。

「手離したら、俺の言うことちゃんと聞ける?」

ルフィがこくこくと頷いて
「ちゃんと、聞くから、離してっ」
と小さく呟く。

「じゃあ、かくの、ちょっと我慢な?」
ゾロの手がそっと離れて、今度は腕の中にルフィを抱いて……




胡座をかくゾロの脚を枕にして、ルフィが寝転ぶ。

ルフィの小さな拳がそっと自身の目元へと近付いて…

「駄目だって」
呆れたようにゾロがルフィの腕を掴んで、自分の腰へと回させる。
「こうしとけ。」

「ん、かゆいっ…」
ルフィがゾロの腰をぎゅっと抱き締める。
「目、開けて?ほら、目薬。」
ゾロの温かな手が、目元にかかっていた黒髪を分ける。






「はい、よくできました。」
ゾロが優しくルフィを抱き抱える。

「今日、ゾロ、意地悪だったっ…」
ルフィが潤んだ瞳で恨めしげにゾロを見つめる。


「ごめんごめん。でも、かいたらルフィの目、真っ赤になっちまうだろ?」
ゾロがルフィの眉間にちゅっとキスする。

「せっかくの綺麗な瞳なんだから、大切に、な?」


優しく微笑まれれば、ルフィは真っ赤になって………


「じゃあ、今から、いっぱい優しくしてっ」
とゾロの胸にぎゅっと愛らしい顔を押し付ける。

そんなルフィが可愛くて、ゾロはふっと静かに笑い………




「了解、ルフィ…」
と甘い甘いキスをした…………










/可愛いお花が私を苛めるの。もうっ!花粉症なんて…、花粉症なんて…。
09/02/25


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