Beast



なぁに?

(一応R15)


ルフィの頬が真っ赤になって…
瞳が潤んで…

俺は笑った……




甲板で昼寝しているゾロの額に、ぴとっとルフィの唇が触れて、
「ゾロ…起きて?」
と可愛い声。

ゆっくりと瞳を開いたゾロがそっとルフィを抱きしめて…
「おはよう、ルフィ…」

唇を重ねる。




「どうかしたのか?」
と温かな手がキラキラと輝く黒髪を撫でて……

「聞きたいことがあるんだっ」
とルフィがニッコリ笑う。

「何?」
ゾロが小さな声で尋ねると、ルフィも少し声を落として………


「セックスってなぁに?」


まん丸の瞳でゾロを見つめる。
見つめられたゾロは、唖然とルフィを見返す。


「やっぱりゾロもわかんない?」
と黙ったままのゾロに、ルフィは残念そうに眉を下げる。




もちろん、ルフィは「セックス」を知っている。正しく言えば、昨晩だって俺と一緒に甘い時間を過ごしたばかり。
でも、今、改めて考えてみれば、ルフィとの間で「セックス」という言葉を使った覚えがない。
自然に行為が始まるか、もしくは「エッチ」と呼んでいる。

……と、すれば……


そうか…知るはずねぇか……
とゾロは困ったように頭をガシガシとかいた。




「サンジがなぁ、セックスって何かわかる?って笑って聞くから、美味しい?って聞いたんだ。じゃあ、もし答えがわかれば、食わせてくれるって…。で、サンジがゾロなら知ってるかもって言うから、おれ、急いで来たんだぞっ」

ルフィはじっとゾロを見つめる…

「知らない?ゾロ…」




サンジのニヤニヤとした笑顔が頭に浮かび、少し腹が立つ。
でも、目の前では可愛い恋人がじっと見上げてくるわけで………




「教えてやるよ…」
そっとルフィの両手首を掴んで、甲板へと寝かせる。

「…ゾ、ロ?」
ルフィが不安そうに見上げれば、ゾロがふっと笑みを浮かべて…




「ルフィは"エッチ"の仕方がわかんないんだよな?」
と意地悪な質問…

ルフィの顔が真っ赤になって…
「ち、違うもんっ!セックス、教えてもらっ…!」


いきなり唇が塞がれて、温かなゾロの舌がルフィのそれと絡む。
ルフィの甘く鼻にかかった声が聞こえ……


「もう、それ以上可愛いこと言うなよな…」

ゾロがルフィの頬を優しく撫でて、

「"セックス"って"エッチ"のことなんだぞ?」

と先程のキスで少しぼんやりしているルフィの耳元で囁く。


「え、ち…?」
ルフィが潤んだ瞳をゾロに向ける。

「そう。…だからな、」
ゾロがルフィのベストのボタンを外し始め…


「"エッチ"が何か教えてやるよ…」


ゾロが優しく微笑んで、ちゅっとルフィの首筋に吸い付いて……


白い肌に赤い華が咲く。




「ゾロぉ……」
細い腕がそっとゾロの首に回されて…

「何?ルフィ…?」
安心させるようにルフィの額にキスしてやる。

ルフィの瞳が揺れて、真っ赤な頬にホロリと涙が一粒零れて………


「いつもみたいに、いっぱい、いっぱい、愛を教えて…?お願いっ……」




あまりにも愛おしくて…

可愛くて可愛くて…………


また口付けを交わした……










/ねぇ、貴方ならわかるんでしょう?教えて?愛ってなぁに?
09/02/22


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