サンタのトナカイ
朝起きれば、枕元の靴下に手紙がひとつ。
-サンタより-
愛しいあいつのしっかりした字。堅く、でも優しくて、おれの好きな字。
中を開ければ、真っ白な便せんに、ただ大きく書かれている字。
-愛-
それだけでうれしくて、ベットから飛び降りて、寝ている「おれのサンタさん」に飛びつき。
「すきだっ!」
と相手の首筋に顔をうずめる。
「今日はいっぱい愛をやるから」
とそのままぐるんと体勢が変わり、おれも布団の中に招き入れられる。
「Merry X'mas…」
と呟かれればそれだけで、昨夜のシャンパンの酔いが戻り始めたかのように、顔が真っ赤になる。
きっとおれの顔は今、トナカイの鼻より真っ赤で。
でも、サンタさんとトナカイは永遠のパートナーなんだ。ならおれがトナカイでもおかしくない。
大好きなおれのサンタさん。たくさんプレゼントをください。もっともっと愛を。
/サンタのトナカイ、トナカイのサンタ。
08/12/28
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