Not ZL



届かない


手を伸ばしても届かないなら
俺はいったいどうすればいい?



動かない体に、馬鹿みたいによく回る脳。何もできないくせに、ただただ後悔だけが頭を駆け巡る。
恐いなんて、恐れなんて感じはしない。ただ悔しいだけなのだ。


思い浮かぶのは、誇り高い親父の顔と、可愛い可愛いルフィの笑顔。

頼むから、助けになんてこないでくれ。それでお前が傷つくなら…お前の荷物になんてなりたくねぇよ。


ただすきで…
ただ抱き締めたくて…

「ごめんな」と呟いた後、
ぽたりと涙が零れ落ちた。




俺が守るはずだったのに…










/どれだけ叫んだって、もう貴方の耳には届かない。
2010/01/05




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