Titel



止まらないミシン




ただ星空が綺麗だから…

ただ愛しい人が隣にいたから……

ただ唇が重なった………




「なぁゾロ、今日、星、綺麗だなっ」
とルフィが窓から空を眺める。
「外、出るか?」
とゾロはルフィの髪を優しく撫でる。




キラキラと瞬く星がルフィの大きな瞳にも輝く。


「綺麗だっ」
と三角座りをし、じっと空を見つめるルフィに、ゾロは毛布をかけてやる。
「ルフィは、空すきだな?」
ゾロがルフィの隣に腰掛け、問う。

「ゾロには負けるけどなっ」

と笑うルフィはどんな星よりもキラキラしていて…

「当たり前だ…」
とルフィをそっと抱き寄せた。




キランと光って星が落ちる。

「あ、流れ星っ」
ルフィが嬉しそうに指差す。
ゾロも指差す方を見る。

もう一度、キラリ。
「またっ!」
ルフィは瞳を輝かせる。

「すごいな、ゾロ!今日、すっごくロマンチック!」
ルフィは嬉しそうに、ゾロの胸にコトン寄りかかる。


「お願い、したのか?」
ゾロが静かに尋ねる。

ルフィは唇を尖らすと
「あんなの早くてできないっ」
と拗ねたように言う。

「なんてお願いするつもりだったんだ?」
ゾロが意地悪く尋ねる。


「ゾロとずっと一緒にいられますように…」


ルフィが小さな声で呟く。

ゾロは一瞬、ぽかんとし、それから…
「一年分の肉じゃねぇの?」
と笑う。

「あっ、それもいいなっ!」
ルフィが今思いついたと言うように笑い返す。

「全然、思い浮かばなかったや。だって、いつも一番に思い浮かぶのはゾロだから…」

恥ずかしそうにルフィが笑う。
「なぁ、ゾロは何をお願いする?」


ルフィの瞳は星を映して輝いて…
月明かりは2人の影を照らし……


ゾロはそっとルフィを倒す。
「ゾロっ…?」
不安げに見上げる瞳は少し潤んで…




「お前が欲しい…」








愛しい人にたくさんのキスを落とす…

それはまるで…

毛布に体を縫いつけているようで…

自分がまるで……


止まらないミシン










/そして、心の中にその瞳を縫いつけ…
09/01/06
「安物スーパーマン」より
止まらないミシン


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(Thenks/つぶやくリッタのくちびるを、)





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