死んでしまえば良かったのに!
「なぁ…ルフィ…」
耳元で低く甘い声が響いて……
大きく温かな手のひらが、おへその辺りを優しく撫でて……
顔に熱が上がって、瞳に涙が溜まりはじめて……
真っ赤な顔を隠すように
温かな首筋へとそっとうずめ……
「ルフィ……」
ベットの上でゾロがおれを抱きしめて、低くて、不安になるほど甘い声でおれの名前を呼んで……
「ルフィ……」
ゆっくりとおれをベットへと倒し……
「いい…?」
なんてわかりきった質問をして……
こくんと頷いて、おれの手はゾロの胸元の小さなボタンに伸びて、そっと丁寧に外していく。
精一杯焦りを隠して……
恥ずかしさを隠して…………
「愛してる」
なんて囁くゾロの胸はしっかりしていて、温かくて、心地よかった。
ぎゅっと自分の肌を押し付けて……
「キス、して……?」
なんてねだってみる。
きっとおれの顔は真っ赤。
だって…
恥ずかしくて、
ドキドキして堪らない…
優しいゾロのキスが降ってきて、
幸せだと感じた………
あぁ、あの時
何故、どうして………
こんな恥ずかしさ、照れを
棄ててこなかったのかしら………
不必要な羞恥心なんて……
あの時………
死んでしまえば良かったのに!
/でもね、照れて赤く染まった君の顔もすきなんだ。
09/02/05
「安物スーパーマン」
死んでしまえば良かったのに!
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(Thenks/つぶやくリッタのくちびるを、)