噴火山


 私たちがたどり着いたのは、マグマが辺りにたくさんある、火山のような場所だった。


「暑い……」

「なんだあ、ここは?」

 私たちは汗を拭いながらも、ダークタワーのある方へと歩を進めた。


「一乗寺賢、どこだ!?」

 すると突然、マグマの中からメラモンがたくさん飛び出てきた。


「うわあ!」

「メラモン!」

 ヒカリちゃんが思わず声をあげる。メラモンは全部で五体。首にはイービルリングが付けられている。


「任せろ、行くぜ!」

 大輔くんはD-3を掲げた。


「デジメンタルアーップ!」

「ブイモン、アーマー進化! 燃え上がる勇気、フレイドラモン!」

 私たちはメラモンから走って逃げたが、メラモンは諦めてくれない。しつこいやつは嫌われるぞ!


「ナックルファイヤー!」

 フレイドラモンが必殺技を放ったが、例のごとくメラモンは炎を吸収していった。


「ナックルファイヤーが効かない!?」

「炎系の攻撃は、ダメなのかも!」

「吸収して大きくなっちゃうよ!」

 大輔くんの叫びに、ヒカリちゃんが答える。私も続けてそう言った。


「京さん」

「オッケー、行くよ!」

 京ちゃんはホークモンの呼びかけに頷くと、D-3を掲げた。


「デジメンタルアップ!」

「ホークモン、アーマー進化! 羽ばたく愛情、ホルスモン!」

 ホルスモンは空に飛び立つと、必殺技を放った。


「テンペストウィング!」

 大きな竜巻がメラモンたちを襲うが、風に煽られて炎が大きくなっていく。


「ダメ! 炎が大きくなったみたい!」

 その様子を見ていた京ちゃんは、ホルスモンにストップをかけた。こ、これは困ったぞ――。


「ヒカリさん、タケルさん! 僕が行きます!」

「デジメンタルアップ!」

「アルマジモンアーマー進化! 鋼の英知、ディグモン!」

 ディグモンはメラモンたちの前に立ち、ドリルを構えた。


「ビッグクラック!」

 ディグモンがドリルで地面を砕く。メラモンたちは崖の下にあるマグマへ落ちていった。


「やった!」

 しかし、メラモンたちはマグマの中からのっそりと這い上がってくる。ちょっとしたホラーだ。


「気をつけろ!」

 メラモンたちは私たちの前まで飛び出してきた。お、おお――すごい跳躍力。


「キリがない!」

 メラモンたちは私たちの方へゆっくりと近づいてくる。このままだとジリ貧だ。


「タケル!」

「わかった! デジメンタルアップ!」

 パタモンの掛け声に、タケルくんはD-3を掲げた。


「パタモン、アーマー進化! 天翔る希望、ペガスモン!」

「ウジャトゲイズ!」

 ホルスモンが光線を放つと、2体のメラモンが足を止めた。


「シューティングスター!」

 そこで欠かさず、ペガスモンが攻撃を放つ。メラモンは痛そうに顔を歪めた。


「テイルモン!」

「ヒカリ!」

 ヒカリちゃんとテイルモンは頷き合うと、D-3を掲げた。


「デジメンタルアップ!」

「テイルモン、アーマー進化! 微笑みの光、ネフェルティモン!」

 ネフェルティモンは、空高く舞い上がり、メラモンたちに向かって構えた。


「カースオブクイーン!」

「今のうちにダークタワーを!」

 ネフェルティモンの攻撃で、メラモンたちが倒れる。ヒカリちゃんはダークタワーを指さした。――しかし、そこに飛び込んできたのは、信じ難い光景だった。







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