※時系列無視。3期アジア予選の合宿所設定ですが、リュウジ君と佐久間君が一緒にいたりします。
※ギャグなので一応キャラ崩壊注意。カップリング要素はありません。他アニメネタ、女装(吹雪風丸佐久間)などを含みます。ご注意ください。






◇ 買い物行こうぜ! 01






 事の発端は、昨日の夕食後、食堂でのことだった。

「ねえ風丸くん、ヒロトくん、明日は一日、練習お休みでしょ? 買い物に行きたいんだけど、付き合ってくれない?」

 食べ終わった食器を洗い場へ返却してきた吹雪が椅子の背を引きながら問いかけてくるのに、今まで何てことはない雑談を交わしていた俺とヒロトは顔を見合わせた。

「買い物?」
「うん。せっかく東京に来たんだし、服とか靴とか欲しいなあって思って。近くに大きなショッピングモールあったでしょ? 二人ともおしゃれだから、選んでくれないかな」
「別に明日は暇だからいいけど。ヒロトは?」
「オレも構わないよ」

 確かに吹雪が住んでいた場所はかなりの田舎だったし、まともに服を買う場所も少ないに違いない。どうせ明日は一旦家に顔見せに帰るか、練習でもしようと思っていた俺はあっさりと承諾した。
 向かいに座るヒロトを見遣ると、ヒロトもまた少し驚いた顔をしていたけれど、にこりと笑顔を浮かべて頷いていた。まあ久しぶりに買い物に行くのも良いだろう。俺も新しいインナーでも買おうかな。
 多分いつものショップが新商品を入荷している頃だし、とそんなことを考えていると、

「買い物行くの? 良いなあ、オレも混ぜてよ!」
「ちょっ、緑川、痛っ」
「あ、ごめん」

 ヒロトの後ろから身を乗り出して、椅子の背を勢いよく掴んで引く緑川。当然のように椅子はバランスを崩したが、ヒロトが何とか体重を移動させて死守した。ていうか普通に危ないだろ、緑川。
 突っ込む俺を無視して、緑川は話を進めていく。

「オレもさ、ちょっといつも使ってるスニーカーがそろそろボロボロでさ」
「緑川くん。良いよ、一緒に行く?」
「緑川、行儀悪いぞ、それ」

 後ろ向きに椅子に座る緑川に注意するものの、聞こえていないのか、そもそも聞く気が無いのか・・・・・・。何だか頭痛がしてきたのはきっと気のせいじゃない。

「まあまあ風丸くん」
「はあ・・・・・・、明日が思いやられる」

 そして溜息を吐く俺に追い討ちをかけるように、

「何だ、吹雪、明日出かけるのか?」
「うん。買い物に行こうと思って。キャプテンも行く?」
「良いな。どうせ明日は雨だし、気分転換に行くか! なあ豪炎寺、鬼道、おまえらも行かないか?」
「別に良いが。俺も夕香に何か買ってやらないとと思っていたところだし」
「確かにちょうどいいな。俺も日頃の礼に春奈にプレゼントを買いに行きたかったんだ」
「鬼道が行くなら、オレもついていっていいか!」
「いいよー。皆で行く方が楽しそうだし!」

 楽しそうに声を上げて笑う吹雪と円堂たち。だんだん憂鬱になっていく俺に苦笑いのヒロト。
 あれ、結局総勢何人だ? 吹雪、ヒロト、緑川に俺、円堂、豪炎寺鬼道に佐久間・・・・・・8人とか、まとまるのか?

「じゃあ明日、10時に合宿所の玄関に集合だ!」

 円堂の掛け声におー!と拳を挙げる吹雪と緑川を見ていると、何だかどっと明日が不安になっていく俺だった。






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