その4 [ 4/14 ]

好きと言いましょう。



一途なんだなって、嬉しかったんだ。
彼は今、そう言った…?私の耳がおかしくなっていなければ彼は確かにそう言ったはず。待って、嬉しすぎてなんか頭がうまく働かないんだけどどうしましょうか。


「蓮二くん、」
「……ん?」
「今の、本当に?」
「あぁ。本当だ、が。一途な奴が良いとは言ったがお前限定では無い。勘違いするなよ」


…ですよねー。なんて返せば、蓮ニ君はふって私の好きなあの笑い方をするからもう胸をぎゅっと掴まれた気分になっちゃうんだよ。
蓮ニ君、私が元気ないから励ましてくれたの?私の事、少しは好きになってくれた?今蓮ニ君は私の事何%くらい考えてくれてるのかな。どうしよう、やっぱり蓮ニ君の事すっごく好きだよ。私の事迷惑だって言いつつ構ってくれたり、遠回しだけど私に元気出せって言ってくれるそうゆう優しい所とか、意地悪な所とかたまに見せてくれる笑顔も、全部全部大好きだよ、蓮ニ君。


「蓮ニ君、私…」
「そうゆう素っ気ないところも含めて大好きだよ。とお前は言う」
「……そこは」
「取っちゃ駄目な台詞だと思うんだ、蓮ニ君。とお前は言う」


最早虐めじゃないかコレは。さっきまでの思いが半減してしまいそうだよ。なんか今真田君かジャッカル君に会いたい気分だよ。良い人に慰めて貰いたいよ。なんて心の中でぼやきつつ。私はある事に気がついた。蓮二君、なんで私がここにいるって分かったんだろう?

「あぁ。丸井から聞いたんだ。俺が落ち込ませちまったみたいだから元気づけて欲しい、とな」
「丸井が…」


…良い人、とは思わないけど感謝くらいはしっかりしておこう。今度グリーンアップルガム奢ってやろう。
丁度良いタイミングで予鈴の鐘が鳴り、帰るか、と言う蓮二君の言葉に頷いて教室へと一緒に向かっていった。
蓮ニ君も私の事好きなんじゃないかなんてそこまで自惚れては無いけど、段々と近付いて行っている距離になんだか嬉しくなったり。なんかなぁ、やっぱ私、


蓮ニ君が好きです。



(今、何%くらい好きですかー?)
(0.0001%位じゃないか?)
(この間よりも上がっているとは言え先が遠すぎる…!)




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