カーテン越しに



私の嫌いなもの。理科、暑いとこ、ややこしい事。そのすべてがそろった今日はもう授業など受ける気になれなかった。面倒だし、分かんないからムカつくし。理科なんて出来なくっても生きていけるもん、なんて眼先の試験がヤバい事を見ない振りして保健室へとやってきた。先生が出張なのをいい事に具合の悪い振りをして休ませて貰う事に。上手くいったとにやにやしながらベットに入りこむのと同時に誰かが保健室へと入ってきた。一体誰だろう。カーテンの隙間からのぞき見てみると体操服を着た宍戸君がいた。宍戸君はみんな大好きテニス部レギュラーの一人で、ぶっきらぼうな口調と垣間見る優しさがとてもキュンキュンすると有名だ。(私の友達に聞いたらそう言っていた。)一年生の時同じクラスだったような気がするけど、あまり覚えて無いっていうのが本音。元々あんまりそう言うミーハーなのって興味無いからな。そっとカーテンを閉めて築かれる前に眠ってしまおうと布団にもぐり込むと同時にカーテンが開けられた。え、ちょっと、意味分かんない。なんで此処に入ってくんの。


「うお!人いた!」
「…何の用ですか…」


わざと不機嫌だというオーラを出していえば、彼はすぐに謝ってくれた。具合悪いんで。と言えば彼はそっか、ごめんな、起しちゃって。と申し訳なさそうに眉を下げてカーテンを閉めてくれた。まぁ当たり前の反応ですよね。て言うかなんでここのベット使おうとした訳。カーテンしまってんだから人いるに決まってんでしょうが。不満を残しつつもやっと寝れると思った私はそのまま横になる。が、どうも寝れない。そもそも何故彼がこんな所に来た。こんなところには無縁そうな彼が。カーテンの隙間からこっそり見てみようと試みるも彼の姿は見当たらなかった。変わりに隣から咳をする声が。オイオイマジかよ。リアルに病人かよ。


「あのー…宍戸君?」
「え?おう、なんだ?」
「あんまりひどいんだったら帰ってもいいと思うよ?」


先生に何か言われた時の責任はとれないけど。と付け足して言えば彼が少し笑うのを感じた。部活があるから帰るに帰れねーよ、と呟いた彼は少し声がかすれていて。なんか思った以上に症状重いみたいだ。無理強いはしないけど、休むのも必要だと思うよ。とか休みっぱなしの人間に言われてもって感じか。なんて言うべきだろう。少し考えた後、結局そっか、でも無理しないでね。なんて王道な台詞しか出てこなかった。


「苗字って、優しいんだな。」
「…え」
「ありがとな。」


自分が風邪引きたく無いからなんて言えない


(なんか優しい人だって)
(勘違いされちゃったんだけど…。)


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お題、確かに恋だった様より


2011/10/11 宍戸さんは頭働いてないから間違えちゃったんだよ。




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