昼下がり



幼馴染の様な存在の向日君は、今年度から私の学校の先生になりました。でも知り合いが此処にいるって知られるといろいろとまずいらしく、学校の皆には内緒の関係なのです。


「がっくん」
「学校でがっくん言うなっつっただろー?」
「へーへー」


でも2人っきりになったりすると、がっくん、て呼びたくなるんですよ。だってずっと前からそう呼んでいたんだもん。がっくんが先生になった後もずっとこう呼んでいた。今更先生、だなんてなんだかムズムズするんです。

適当にあしらうがっくんのアジトとも呼べる教材室に荷物を運び終えた後、内緒でお茶をもらってしまいました。やっぱりこういう所、先生になっても変わんないんだなって思う。


「ほかの子には入れてないの?」
「入れるわけねーだろ」


校長にバレたらクビになるって、と肩をすくめるがっくん。なら、どうして私にはしてくれるの?そんな単純な疑問を口に出すとがっくんは少し困った様な表情に。


「そりゃ、お前が特別だから…だろ?」
「どうして私に聞くの、がっくん?」
「お前ってたまに困ること言うよな…」


そういって溜め息を吐き出すがっくん。私からすればがっくんがそうだと思うんだけどなぁ…。なんて、そんな事を口にしたらまた何か言われるだろうから、とりあえずお茶と言葉を飲み込んでおこうかな。



昼下がり、教材室にて。



(君と素敵な午後を)



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2011/09/23 …がっくんががっくんじゃない…。




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