日直日誌



部活があると言うのに運悪く日直の為、隣の席のクラスメイトの女子と日誌を書いていた。しばらくしてから、ふと彼女が呟いたのをきっかけとして色々な話をしていた。
今まではそんなに親しく無くただのクラスメイトだった彼女だが、話してみて分かったことがある。


「なんか宍戸って意外と私と話合うよね。」
「だな。好きな映画とかも結構好み似てるし。」


今まで親しく無かったのが可笑しい位に話が合う。何で今まで話さなかったんだろうと不思議に思うくらいだ。そう告げると彼女は、あー、と思い出したように声を上げ、話を始める。


「ほら、宍戸っていつも前の席だから。私割とくじ運良いからいつも後ろなんだよね。」
「なるほどな。納得。」
「でも今回は私、運が尽きちゃったのか前になっちゃったんだよね」


先生うるさいから嫌なんだよね。と苦笑いを零す彼女。そりゃあ前の席が好きな奴なんてそうそういないだろうが、彼女の場合意外だった。授業中寝る訳でもなく真面目にノートを取って真剣に授業に取り組んでいるから、先生に怒られるなんて心配いらねーだろ。そう言うと彼女は言いにくそうにあーとかうーとか言葉を濁しながら話し始めた。


「その、余所見しちゃうのが多くて、怒られないか心配なんだ。」
「よそ見?なに見てんだよ」
「えーと、ね?」
「おぉ」


宍戸、なんだけど。と歯切れ悪く噛み噛みな彼女から紡がれた言葉は軽く俺を殺す事が出来ると思った。何だって?俺のことを見ていた、から?もし俺の勘違いとかじゃなく、俺の感じたそのままの意味だとしたら。期待、してもいいのか…?


「期待、してもいいんじゃない?」
「…マジに言ってんのか?」


マジ、だよ


(照れたようにはにかんで)
(上目遣いで俺を見る彼女は)
(確信犯じゃないかと思う位)
(最高に可愛かった。)


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2011/07/21 宍戸さーん




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