いい加減にしてください


※原作リヴァエレ




なんなんだこいつらは。
 
周りは全員そう思った。エルヴィンですらため息をつく始末だ。それもこれも人類最強の兵士リヴァイと変わり種であるエレンが原因である。 
 
「ちょっとオルオ、あれどうにかしてちょうだい」
 
「はぁ!?なんで俺なんだよ、おまえが」
 
「嫌よ」
 
「……ッチ」
 
皆一様にため息をつく。見ていられない。なんだあれは。あれがリヴァイ兵長か。嘘だろ。普段の態度でも世間のイメージとは違うのにこの兵長は世間のイメージを裏切るどころの話ではない。きっと世間のイメージを期待していまの兵長を見れば、そいつらは間違いなく兵長に精神鑑定を受けさせるだろう。
 
「エレン、うまいか」
 
「はい!だって兵長があーんって…してくれるから」
 
「ふ、エレンは可愛いな」
 
なんなんだこいつらは! オルオはそう叫びかけた。全くもって迷惑である。せめて二人きりでやってくれ。班の皆はそう思った。この食事の場がここまで気まずいことなど今までなかったのだ。エレンとリヴァイが恋仲になるまでは。
 
そもそもなんだあの態度は!普段は剣呑な目つきで排他的な態度のくせにエレンにだけはデレデレで甘々で、世間一般が恋人を可愛がるよりも可愛がっている。なんというか見ていられない。これはリヴァイ兵長ではない。リヴァイ兵長の皮をかぶった、偽物だ。周りはそう思うしかなかった。信じてはいけない。この現実を信じてはいけないのだ。
 
「なあ、エレン」
 
「なんですか?兵長」 
 
「やめろ、兵長ではなくリヴァイと呼べと言っただろうが」
 
「あ!え、えと、なんでしょうか…、り、リヴァイ、さん、」
 
「…今日は一緒に寝ないか?」
 
「えっ?!い、いいんですか?俺、巨大化したら危ないんじゃ…」
 
「俺と一緒にいるんだ。するわけがないだろう」
 
「あ、そうですね!えへへ…」
 
愛しそうにエレンの頭を撫でる兵長を見て周りは思う。兵長はそんな顔をしない。同性を愛しそうに見つめたうえにそんな風に顔を緩めたりはしない。しかもなんなんだその根拠は。あんたが危ないっていうからエレンの寝床は地下室になったんじゃないのか。なんなんだこの人は。兵長なのか。兵長なのか?!
 
オルオは思わず叫んだ。
 
「兵長はッ!そんなキャラじゃッ!ないッ!」

 
その後オルオがどうなったかは班の秘密である。今日も兵長はエレンを可愛がるのか。そのうち危ないから外には出せないし巨大化もさせたくないなどとのたうちまわるのではないだろうか。言うだろう。この兵長なら間違いなく言う。これは絶対だ。揺るぎない事実だ。兵長がまるくなるのは嬉しいことではあるが、誰がこうなれと望んだのか。
 
いいから兵長目を覚ましてください。
 
班の決断力は日増しあがるのであった。
 
 



 
 
 
たまにはこういうのもいいんじゃないかって。なんか周りを気にせずに甘々デレデレバカップルなリヴァエレだって…!いいじゃない!と思いました。兵長のキャラがわからない。というかみんなわからないよ!

バカップルリヴァエレは機会があればまた書きたいです。兵長のキャラを壊し隊。 




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