「名無しさんただいまあ!」
長い任務(プラス甘味処巡り)を終えた宗次郎が帰ってきた。
おかえり、と言うと嬉しそうに笑って抱きついてきた。
「はあ〜落ち着きます」
「ふふ、」
「ずっとこうしたかったんです」
力強い抱擁。
それに応えるように私も目一杯抱きしめ返す。
そして腕はお互いの体に回したまま顔を離す。
じいっと見つめ合い、どちらからとなく顔を寄せる。
重なる唇。
久しぶりに触れる宗次郎のそれにドキドキしてたまらない。
会えなかった時間を埋めるように、懐かしむように、だんだんと深くなるのを私たちふたり、どちらも止めることはできなかった。
懐かしむ