■ フリリク 初雪様 にゃん太班長
「ねぇ、直継ーちょっとここのところってさあ」
「シロ君は眼鏡取ったらなんも見えないの?」
「マリ姉ー!おっぱいデカ過ぎ!半分下さいっ土下座するからっ!」
「セララちん、可愛い!可愛いね!ほんとリアルに欲しいよセララちん」
そんな花子をにゃん太は窓際に背を預けながら紅茶をすすりその様子を静かに伺っていた。何を思うのかその表情からは読み取れないが自分の近くにいたセララに話しかけている花子をただジッと見ていた。
「どうしました?班長」
「うーん、何だかにゃあ」
うーん、うーんと首を捻って何かを考えている。ああ、そうだにゃといつもの様に優しく微笑み花子の手を握りセララの方を向く。
「ちょっと花子っちを借りるのにゃ」
さぁさぁと歩きはじめるにゃん太の歩幅に合わせて花子も少し早足で着いて行く。
着いたのは少し離れた空き部屋、というのは仮の姿でソファーと小さな机が置かれていて密かにここでにゃん太が一人の時間を楽しんでいるのだ。
「ほんとどうしたんですか、班長」
「まぁここへ座るのにゃあ」
ストン、とソファーに座らされにゃん太がそこ隣に腰を下ろす。いつものことながらこの人の考えていることは分からないなぁと花子は彼の目をじっと見つめる。あ、恥ずかしくなってきた。
「にゃあ、可愛いですにゃあ」
くすくす笑いながら頬を撫でる班長に気持ちよく目を細め堪能する。
「これじゃ私が猫じゃないですか!」
そうだ!逆ですよ逆っと撫でようと手をわきわきさせるがどうぞ?と身構えられては恥ずかしくて出来ない。嫌がられているなら勿論喜んでするのだけれど。
「やらないのですかにゃ」
「や、やめときます」
「それは残念」
………。
え?ここに呼んだ意味は?と班長を見上げれば今思い出したとパチンと手を叩く。
「あー…その」
言いにくそうに頬をぽりぽりと掻く。
ちょ、こんな班長見たことないんだけど、となんだか一人心の中で悶えていると班長は口を開いた。
「吾が輩の名前は呼んでくれないのかにゃ?」
え?
「呼んでるじゃないですか、班長っていつも」
それを言えばそうじゃなくてとまた頭を悩ませる彼に私も頭を傾げる。
「直継っちは?」
「直継」
「シロエっちは?」
「シロ君」
「三日月同盟の娘さんは?」
「マリ姉」
「セララさんは?」
「セララちん」
「じゃあ、私は?」
「班長」
そこだにゃあと肩に手を置かれる。そこ?で、でも出会った時から班長と呼んでいるし今更と言葉を濁すけれどその光る目が逃がしてはくれないみたいだ。
「じゃあ、何て呼べば…」
「にゃん太」
にににゃにゃにゃっ、そんな呼び捨て出来ません!!仮にも歳上だしと補足を付ける。顔熱い。悩んでいる内にどんどん距離を詰めてくるし班長怖い、その歳上の余裕が怖いっ。
「顔が真っ赤なのにゃあ」
「だだだ誰の所為だとっ」
ただでさえ、一緒にいるだけでドキドキするというのに。こういう事をするのは更に苦手だ。顎を上に向かせて班長の顔が近づいてくる。
「にゃん太、Repeat after me」
「っにににゃにゃにゃ!」
心臓がバクバクして近づく顔に耐えきれなくなり目をギュッと瞑る。
「これでは花子っちが猫みたいだにゃあ」
くすくす笑われその息がすぐそばに来ている事が分かり更に頭がパニックになる。早く遠退いてくれー!と頭の中で叫ぶが呆気なくその望みは砕かれる。唇に暖かい感触がのり、うぎゃあああー!とパニックが最高潮になるけれど事が進んでく内に何も考えられなくなる。
上手く花子に息継ぎをさせながらも口の中を堪能するにゃん太に腰砕けで必死に腰に捕まる花子に自然と笑みが零れてしまった。
「……にゃん太、は?」
「っふう、はぁ…にゃ、にゃん太」
−−−ビビビっ!!
もしもこの時、にゃん太に尻尾が生えていたとしたらピンと立ち上がり興奮で毛が逆立っていた事だろう。そのままソファーに押し倒し、さすが料理人といったところ、うまく花子を料理し頂いた所で結論が出た。
(…花子さん、普段は班長で良いのにゃあ
)
(は、はい……)
あとがき
初雪様、フリリクありがとうございました。いかがでしたでしょうか?アニメしか見ていない私。ログホラ難しいいいと頭を捻りましたが今ではにゃん太班長にぞっこんです。アニメでシロエがギルドを作った時にシロエに助言した所とか何気にギルド入っとるwwwって所とかほんと堪らんです。またこれに呆れずサイトへ遊びにいらっしゃって下されば幸いです。ありがとうございました。
管理人、ひまわり
2013.11.22
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