■ 増えとる。
朝起きれば隣にもう白兵くんはいなくて少し寂しく思いながらも起き上がる。目をこすりながらリビングの扉を開ければその光景に一気に眠気が吹き飛んだ。大惨事だ。
大家族とは朝からこういうものなの?
「おーおはよう、とりあえずここ降ろしてくんね?名前が蝙蝠だからって頭に血がのぼらねぇ訳じゃねぇんだよこれが」
一気に言葉を吐いた真庭蝙蝠は縄でぐるぐる巻になり天井からぶら下がっていた。どーなってんだこりゃ。
「なになに、何作ってんの?俺、あいつと違って大人しくしてっし作ってくれんだろ?ね、お願い!食べたいんだよ未来のご飯ー」
似たような喋り方の川獺は白兵さんの調理を横でちまちましながら見ては手を合わせてお願いしているし、それは置いといて迷彩さんが踏みつけているのは喰鮫さんではないのか?いや喰鮫さんな訳ないよね、そこまで弱くないでしょ。
「悦いですね、悦いですね、強い人は大好きですよ、ふふふふふ」
その後の、○○して△□して☆▲して差し上げたいですねぇって規制が掛かった言葉の数々は聞こえないふりをする。原作で戦うの二人がここにて既に決着がついてしまった…でもまぁ床に血は付いてないみたいだしまぁいーか。
「だこど厠」
「え?」
「だこど厠」
「え?」
「どけだんるれ漏」
ーはっ、この人…銀閣さんに瞬殺された逆さに喋る人やんけと思いながら必死で寝起きの頭を働かせる。
「あ!あっちです!使い方教えますから来てっ!!」
手を引っ張り直ぐ様お手洗いの仕方を教えてリビングに帰る。あ、頭痛い。
(あ、帰ってきた。ちゃんと手洗いました?)
(?か夫丈大)
(え?)
(ないなますで帯所大らか朝かんな)
…?何言ってるかさっぱりだけど気い使ってくれてんのかな、アタマをぽんぽん叩くな頭を。
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