■ 信じるべきか。
「お…おおお……」
何故うろたえているのかだって?それはあれだよ、この人の所為さ。ほかほかと湯気をたてて私が未来の服だと渡した下着を身につけて着方はあっているか?と踏ん反り返っているのだ。
「迷彩さ…な、ナイスバディ過ぎやしませんか?」
「…ないすばでー?よく分からないが褒めているのかい?それは」
これは脱衣所で行われているので白兵くんはリビングでたぶん昨日録画していた水戸黄門の再放送を見ているだろう。
はわわわ、とそのお胸を見ている私を高々と笑う迷彩さん。
「はははっ、あんただってそのないすばでーってヤツじゃないか」
「ひ!こ、これを見てしまったら私なんかにその言葉はおこがましいですよ!」
いやいやいや、と首を横に振り手を前に出したらぶにっと何やら柔らかい感触が…。
「こ、これは……」
「触ってしまったねアンタ」
ふふふ、と黒い笑みを浮かべる迷彩さんに涙目になり後ずさる。い、いや、こっちに来ないで下さいっと悲願するものの聞く気は更々ないようだ。
「ん?仕返しをしているだけだけれど何を顔を真っ赤にしてるんだい?」
むにむにと鷲掴みにされる私のお胸、下着を身につけていて良かった。生乳でもこの人は容赦がなさそうだからなあ、で、でも何かこの人だんだんと興奮してきてない?
「はぁ…はぁ…お嬢ちゃんの反応が予想以上に可愛くてもう止められないわ」
「ひぃぃぃぃ!こ、怖い!怖いです迷彩さんっ」
見事に覆いかぶさられ下着の中に手を…い…
−−ガラッ!!
「花子殿!大丈夫でござるかっ!!」
「…………」
「…………」
きっと私の悲鳴がリビングにいる白兵くんに届いたのだろう。忙しなく扉を開けたのだけれど裸に近い姿の私たちを見て絶句している。これは声をかけるべきなのか否か考えていると迷彩さんが先に口を開いた。
「あらら坊や、よくも邪魔してくれたわね」
すっくと立ち上がり扉で立ち尽くす白兵くんに向かって行く。ちょ、その格好でと止めようとしたが少し遅かったようだ。
「…な、な…なななっ!!」
鼻からタラリと血を出して、その異変に気づいたのか手で隠し直ぐさまに身を翻し走って逃げてしまった。鼻血だすとか小学生かと思ったけどそこも可愛い。
「興醒めしちゃったよ」
でも迷彩さんの目を覚まさせてくれたみたいで助かった。
(とりあえず服きましょっか)
(え?これが未来の服じゃないのかい?)
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