■ さすがに。
蝶蝶は呟いた。
「いやー流石にもう帰りてぇな」
きっと今頃、里の復興に精を出している頃じゃないかと三人で作戦会議を行っていた。
「蟷螂殿は花子殿と仲良くやってっから良いけどさー、そろそろ俺、鴛鴦不足なんだよなあ」
「知りませんよ、ねぇ蟷螂さ…え?」
「な、何を言って…仲良しなどではないっ!」
「えー、またまたぁ。顔を赤くしてどうしたんすか?昨日だって花子殿と楽しそうに読んだ本の話で盛り上がってたよなぁ?」
「確かに、女性とあんなに親しく話している蟷螂さんは初めて見ます」
「あ、ありえん!鳳凰殿の想い人だろうが馬鹿者共が!」
「まぁ、そーだよなぁー。鳳凰殿も趣味悪いっつーかさぁー」
「蝶蝶さん」
「あんな鬼ドS女なんか嫁の貰いてなんかねーんじゃねぇのか」
「ち、蝶蝶さん…」
「あ?何だよ蜜蜂、蜜蜂もそう思……あ。」
「蟷螂さん、ちょっと蝶蝶さん借りますね」
ご、ごめ…嘘だって、嘘です、花子……ば、や、やめっ、そんなの…うぎゃああああ!!
「ねぇ、蟷螂さんあんなのどこが良いんですか?ねぇ」
蜜蜂が顔を覗き込むたび、ふぃっと顔を背ける気まずそうな蟷螂さんでした。
「ふふ、蟷螂さん、ねぇねぇ」
「煩いぞ蜜蜂」
(もう、言いまぜん、ずみばぜんでじだ…)
(うん、私ナイーブなんですから)
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